公務員という職業

公務員が苦労すること・辛いこと【体験談】

guy

 

先日Twitterで私の読みたい記事のアンケートを取りましたところ、『公務員の苦労話』が一番興味を持っていただいている結果となりました。

私の好みが2番目なのが意外でしたが(笑)

 

公務員の仕事は楽と言われますが、実際にはそんなことはありません。

単純に労働時間が長い場合や、精神的に追い詰められるケースもあります。

私は元税務署職員ですが、市役所職員でも部署異動は存在し、特に生活保護担当課は特に大変みたいです。

実際、異動が通知されると泣いてしまう職員もいるとの話もありますが、一番辛いのは職員自身が担当部署を選択できない環境だと思います。

 

税務署の場合には税金を給付することはありませんが、納税してもらう際には日常的にひと悶着あります。

納税者の立場で考えれば税務調査という大義名分で他人に知られたくない部分を暴かれたり、業者に騙されて税金特例を適用できずに情け容赦なく100万円単位で税金を納めることになったりするケースもあります。

ですが、公務員は国民(市民)全員を平等に接しなければいけません。

万が一、納税者が可愛そうになり配慮したら、それは忖度(そんたく)ですので、国家公務員法違反で処分の対象となってしまいます。

 

そんな公務員が苦労する出来事は大きく分けて3点です。

  •  職業を明かすことのできない
  •  全員に平等に接すること
  •  転職不可能の固定観念が身体を壊す

 

これらについて、体験談を交えてご紹介していきます。

 

 

1:嫌われ者は周囲に職業を明かすことができない

quiet

【職業】公務員を名乗って喜ばれるのは身内銀行員だけです。

それ以外の方々に関しては、公務員の給料は安いほどよく、給料が高いほど不満の対象となります。

不満を言う人は赤の他人だけではありません。友人ですら嫌味を言われることもあります。

たこさん
たこさん
公務員は楽でいいよな
ぶたちゃん
ぶたちゃん
公務員になったら、もう一生安泰だね

 

もちろん友人には悪気はないと思います。

ですが、公務員として働いている身としてはそれらの言葉は悪意と感じ、決して気持ちのいいものではありません。

 

公務員も月100時間残業する部署もあります

給料も民間企業の給料に連動するので景気に左右されます

少子高齢化で30年後40年後にはどうなっているかは不透明です

 

公務員にとっては死活問題になることもある出来事ですが、公務員以外の人にはそんなこと関係無いですよね。

また、税務署職員として悩ましかったのが、自営業の人に自分の職業を言いにくい事でした。

ぶたくん
ぶたくん
税務署で働いてます!

と、言ってはいけない規定はありません。

 

ですが、自営業の方からすると税務署職員はお金を徴収させる、調査をする立場の人間です。

もちろん気にしない人もいますが、私だったら意識してしまいます。

逆に税務署職員からすると、自営業の人が利便を図ってもらおうと近寄ってくる可能性を考えなくてはいけません。

現に、税務調査で便宜を図った見返りを得た職員が処分される案件は存在します。

もちろん発覚すればその職員は即クビです。

それは極端だとしても、利用されるリスク回避のために名乗らないのがベターです。

 

もしかしたら気にし過ぎかもしれません。

ですが、1回でも公務員の立場を利用され、それに応じてしまうと公務員の立場を失うことになりますので。

 

 

2:納税額と態度は反比例する事実が知られていない

反対方向矢印

ニュースで度々脱税事件が取り上げられ、その度に「そんなにお金を持っているのにまだ欲しいか」と批判的な意見が飛び交います。

ですが、現場単位で考えると高額納税者(富裕層)の方が納税意識が高いですし、税務署や公務員の行動に理解を示してくれる方が多かった印象です。

それとは対照的に、確定申告会場で還付申告書を作成にに来署した人の方が暴言や公務員についての嫌味を吐くことが多いです。

確かに日頃の公務員の行動がに対する不満はあるかと思います。また、行政機関に直接文句を言う機会はそうそうありません。

俺は納税しているんだぞ!

 

そんな気持ちになるのもわからなくはありません。

ですが、納税は義務です。

納税だけで考えるなら、納めている金額であれば高額納税者の方が多いですし、高額になるほど納税金額に伴う対価はありません。

(金額によって行政サービスは一切変わりませんので)

割に合わないのは高額納税者の方です。

 

更に双方の明確な違いは、苦情の内容に関してです。

富裕層の人が苦情を言うケースもありますが、あくまでも制度に対しての苦情であって対応している職員の人格には攻撃してきません。

しかし、自らを『庶民』と名乗る人は税務署職員個人の人格を攻撃することも少なくありません。

(なので私自身『庶民』という言葉がどうしても苦手です)

 

実体験として2点だけ書きますと、

私は首が悪いので定期的に首を動かす癖があり、定期的に回さないと頭痛などの症状が出てしまいます。

もちろん相手にはわからない事情なのですが、少し首を傾けた途端、「なんだその態度は」と怒鳴られたことがありました。

2点目は、電話相談対応で相手からの質問に対し回答に必要な質問を1つしたところ、「あなた本当に税務署の人間なの」と1回目のやり取りで苦情を言われることもありました。

そんな人ばかりではありませんが、そんな人がそこまで稀ということもありません。

もし、これが普通の光景なら普通は異常ではないかと心配です。

 

 

国税庁組織が掲げているスローガンで『正直者が馬鹿を見ないようにする』があるのですが、実際は正直者の方が馬鹿を見ています。

国税庁の組織も結局は調査の実績を欲しています。

税務調査を行った結果の追加税額の金額が多いほど見栄えがいいです。

税収面からも合理的な部分ではあります。

ですが、税金を取りやすいところから取るのが公平なのでしょうか。

 

正しく申告しようとしている人に対して調査に入り、元々申告していない人を見逃す。

そんなスローガンと現実の矛盾を考えてしまうと、公務員として働くのは苦しくなっていきます。

 

3:転職が出来ないと固定観念を持って身体を壊す人が多い

破壊

意外と知られていないのが、公務員に長期病休者が多い点です。

地方公務員のデータですが、10万人当たりの長期病休者は2406.9人もいます。

割合としては2.4%ですので、かなり高い数値です。

グラフ

出典:地方公務員のメンタルヘルスと 公務能率の維持・確保について

 

長期病休者が多い原因としては、民間企業よりも制度が浸透しているため申請しやすい点もあります。

ただ同時に、公務員以外の仕事先が無いから辞めたくても辞められない状況が長期病休者を更に悩ませているのだと思います。

 

前提として仕事の合う・合わないはあります。

プロ野球選手が1日10時間の練習は平気ですが、10時間の座学は耐えれません。

逆に、研究者は1日10時間の勉強や実験は苦でないかもしれませんが、1日10時間のトレーニングには耐えられないでしょう。

 

公務員も同様で、公務員の体質に合わない人はいます。

私は合いませんでした。

そんな状況であれば転職するのが一番の解決方法です。

A社の体質が合わなくてもB社なら生き生きと仕事が出来る可能性もあります。

普通の状態であればその選択肢も視野に入っているでしょう。

ですが、病気休職している人はそこまでの考えをすることはできません。

考えられるのは『今』の部分だけですので。

 

更に、転職できない理由として「公務員は使えない」イメージが定着していることも原因としてあります。

公務員の職場を捨てて民間企業への就職を勧める人はどれほどいるでしょう。

家族は反対します

同僚も反対します

民間企業の人も公務員は無理だといいます

誰も後押ししてくれません

 

それでも「転職する!」と自ら意志を持てればいいですが、体調を崩している人にその考えを持たせるのは酷です。

事実、公務員にも30歳を超えてから病休取得者はいますが、そこから退職する人はあまりいません。

 

職場に復帰して、少ししたら体調を崩して病休を取り、そしてまた復帰する

 

実際にそれを繰り返す職員を目の当たりにしてきました。

ですので、そんな現場が楽だと私は言い切れません。

 

4:自分の仕事に自己満足できないと公務員として働くのは難しい

公務員の理念は『社会全体の奉仕者として職務を遂行すること』です。

ですが、社会全体が公務員を称賛することはありません。

 

税務調査では調査先から文句を言われます

税金相談では、税金が高いと文句を言われます

周囲からは「公務員っていいよなー」と嫌味を言われます

 

そんな状況では『やりがい』を持って働くには、自分の行動に満足するしかありません。

  •  国の為に税務調査を遂行し、脱税者を捕まえる
  •  課税の公平の実現のために、誰であっても平等に接する
  •  公務員として対価を給料が反映しているので他人の意見を気にしない

 

これらをモチベーションとして仕事に打ち込める人は公務員に向いています。

なんだかんだいって福利厚生は充実してますので。

 

マイナスの話ばかりになりましたが、現実を知らなければ損をすることもあります。

ですが、現実を受け入れてることができて、そこから前に進むことが出来ます。

そんな考えの一助となれれば嬉しく思います。

 

ご参考になれば幸いです!