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公務員が苦労すること・辛いこと【元税務署職員としての体験談】

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公務員の仕事は楽と言われますが、そのような発言をする人は、公務員として働いた経験が無い人。

単純に労働時間が長い職場や、精神的に追い詰められる職場も少なくありません。

また公務員が苦労する出来事は、大きく分けて3点あります。

  •  職業を明かすことのできない
  •  全員に平等に接すること
  •  転職不可能の固定観念が身体を壊す

すべての公務員の職場が辛いわけではありませんが、私自身が経験した苦労や辛かった体験談をお話します。

1:公務員は身内以外には嫌われているので周囲に職業を明かすことができない

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「職業:公務員」と名乗って喜ばれるのは、身内銀行員だけです。

それ以外の方々対して、公務員と伝えた場合、快く思われないことがほとんどです。

 ⑴ 友人ですら「公務員は楽でいいよね」と言われる現実

不満を言う人は赤の他人だけではありません。

私は自分の友人からも、嫌味を言われた経験があります。

たこさん
たこさん
公務員は楽でいいよな
ぶたちゃん
ぶたちゃん
公務員になったら、もう一生安泰だね

友人本人には、悪気はないと思います。

ですが、公務員として働いている身としては、嫌みを言われて気分はよくありません。

 ⑵ 公務員の地位を利用した個人情報を聞こうとする人が出てくる

公務員が管理している情報は、大事な個人情報であり、外部に漏らすことは許されません。

しかしワイドショーを見ればわかるとおり、多くの人は他人の個人情報を知りたいと思っています。

また税務署職員として悩ましかったのが、自営業の人に自分の職業を言いづらかったことです。

税務署で働いていることを言ってはいけない規定はありませんが、自営業の方からすると税務署職員はお金を徴収させる、調査をする立場の人間です。

自営業の人からすると、自分は税務署からどう思われているのか気になりますので、悪気は無くても、質問してくることは多くなります。

一方で、税務署職員の立場からすると、自営業の人が利便を図ってもらおうと近寄ってくる可能性を考えなくてはいけません。

現に、税務調査で便宜を図った見返りを得た職員が、処分される案件は存在します。

もちろん便宜を図ったり、個人情報を漏洩すれば公務員の職を失います。

したがって、公務員は他人に利用されないためにも、自分の職業を名乗らないのがベターです。

2:税金を納めている金額が少ない人ほど公務員に対しての態度が悪い

私は税務署職員時代、数千人の税務相談を対応してきましたが、その経験から申し上げます。

言い方は大変失礼かもしれませんが、税金を納めている金額が少ない人ほど、公務員に対しての態度が悪いです。

 ⑴ 本当の富裕層は納税意識も高く公務員の立場も理解してくれる

ニュースで度々脱税事件が取り上げられ、その度に「そんなにお金を持っているのにまだ欲しいか」と批判的な意見が飛び交います。

ですが、現場単位で考えると高額納税者(富裕層)の方が納税意識が高いですし、税務署や公務員の行動に理解を示してくれる方が多かった印象です。

それとは対照的に、確定申告会場で還付申告書を作成にに来署した人の方が、暴言や公務員についての嫌味を吐くことが多いです。

確かに日頃の公務員の行動に対する、不満はあるかと思いますし、行政機関に直接文句を言う機会はそうそうありません。

俺は納税しているんだぞ!

そんな気持ちも理解できます。

ですが納税は義務であり、納税だけで考えるなら、納めている金額であれば高額納税者の方が圧倒的に多いです。

しかも納めた金額に応じて、行政サービスは一切変わりませんので、割に合わないのは高額納税者の方です。

 ⑵ 「我々庶民は…」と言う人は公務員の人格攻撃をしている可能性が高い

富裕層でも苦情を言う人は一定するいますが、クレーマーとの明確な違いは、苦情の内容に関してです。

富裕層の人が苦情を言うケースもありますが、あくまでも制度に対しての苦情であって対応している職員の人格には攻撃してきません。

しかし自らを『庶民』と名乗る人は、税務署職員個人の人格を攻撃することも少なくありません。

私の実体験を2つ申し上げます。

1つ目は、私の動作に対しての苦情です。

私は首が悪いので定期的に首を動かす癖があり、定期的に回さないと頭痛などの症状が出てしまいます。

もちろん相手にはわからない事情なのですが、少し首を傾けた途端、「なんだその態度は」と怒鳴られたことがありました。

2つ目は、最初からケンカ腰の人です。

税務署で電話相談対応をした時の話ですが、相談者からの質問対して確認しなければいけない事項があったので、こちらから1つだけ質問をしました。

すると相手から「あなた本当に税務署の人間なの」と、たった1度のやりとりで苦情に発展したこともありました。

もちろん相談する人全員がそのような人ばかりではありませんが、残念ながらレアケースと言い切れない程度に理不尽な苦情はあります。

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公務員時代に実践した理不尽な苦情(クレーム)の対処法 「突然税務署から電話きてビビった~」 悪い事やっていないのに税務署が来るってそれだけで不快になりますよね(笑) ...

 ⑶ 正直者が馬鹿を見ている現実

国税庁組織が掲げているスローガンで、『正直者が馬鹿を見ないようにする』があります。

ただ現実は、正直者の方が馬鹿を見ています。

国税庁の組織も結局は調査の実績を欲しています。

税務調査を行った結果の追加税額の金額が多いほど見栄えがいいです。

税収面からも合理的な部分ではあります。

ですが、税金を取りやすいところから取るのが公平なのでしょうか。

正しく申告しようとしている人に対して調査に入り、元々申告していない人を見逃す。

そんなスローガンと現実の矛盾を考えてしまうと、公務員として働くのは苦しくなっていきます。

3:公務員は転職が出来ないと思い込んで体調を崩す職員は意外と多い

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世間と実際のギャップが大きいと感じるのが、「公務員=楽な仕事」とのイメージ。

公務員でも仕事上の問題で、心身を壊す人はどの職場にもいらっしゃいます。

 ⑴ 公務員は長期病休を取得している職員が多い職場

意外と知られていないのが、公務員に長期病休者が多い点です。

地方公務員のデータですが、10万人当たりの長期病休者は2406.9人もいます。

割合としては2.4%ですので、かなり高い数値です。

グラフ

出典:地方公務員のメンタルヘルスと 公務能率の維持・確保について

長期病休者が多い原因としては、民間企業よりも制度が浸透しているため申請しやすい点もあります。

ただ同時に、公務員以外の仕事先が無いから辞めたくても辞められない状況も、長期病休者を更に悩ませているのだと私は考えています。

 ⑵ どんなに楽な仕事でも合わない業務は精神的に辛い

仕事の内容が合う・合わないは、公務員・民間企業に関わらずあります。

プロ野球選手は1日10時間の練習を行っても平気ですが、おそらく10時間の座学は耐えれません。

逆に、研究者は1日10時間の勉強や実験は苦でないかもしれませんが、1日10時間のトレーニングには耐えられないでしょう。

公務員同様で、公務員仕事内容が体質に合わない人はいます。

私自身は合いませんでした。

ただ公務員の仕事が楽だと思い込んでいると、「楽な仕事でどうして自分は苦労しているんだ」と自分自身を追い込む要因となってしまい、余計に心を痛めることに。

なので公務員であっても、問題なく転職できる事実は知っておいてほしいです。

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 ⑶ 「公務員は民間企業では使えない」は嘘

公務員も一つの職場でしかありません。

A社の体質が合わなくても、B社なら生き生きと仕事が出来る可能性もありますし、公務員として働いている人も例外ではありません。

公務員から転職する人が少ない原因として、「公務員は使えない」イメージが定着していることがあります。

現実の話として、公務員の職場を捨てて民間企業への就職を勧める人はほとんどいないと思います。

  • 家族は反対します
  • 同僚も反対します
  • 民間企業の人も公務員は無理だといいます
  • 誰も後押ししてくれません

しかし公務員から民間企業に転職している人はいますし、私も30歳のタイミングで税務署職員を退職しました。

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もちろん民間企業に転職したからといって、仕事環境が楽になるとは限りません。

私の場合にはフリーランス2年目で、ようやく生活できる収入を得ることができました。

WEBライター1年目!生活できる収入を得られるまで過程

それでも今の仕事環境が辛いのであれば、転職の道を考えても損はありません。

なぜなら選択肢があると知っただけでも、精神的に楽になることもありますので。

4:自分の仕事に自己満足できないと公務員として働くのは難しい

公務員の理念は『社会全体の奉仕者として職務を遂行すること』です。

ですが、社会全体が公務員を称賛することはありません。

  • 税務調査では調査先から文句を言われます
  • 税金相談では、税金が高いと文句を言われます
  • 周囲からは「公務員っていいよなー」と嫌味を言われます

そんな状況で『やりがい』を持って働くには、自分の行動に満足するしかありません。

  •  国の為に税務調査を遂行し、脱税者を捕まえる
  •  課税の公平の実現のために、誰であっても平等に接する
  •  公務員として対価を給料が反映しているので他人の意見を気にしない

これらをモチベーションとして仕事に打ち込める人は、公務員に向いています。

また、なんだかんだ言っても、公務員の福利厚生は抜群に充実してますし、職の安定で公務員の勝る職業はありません。

5:公務員は特別な職業ではないが、精神的に強い人が向いている職業

『公務員』と一括りにしても、仕事内容は職種によって大きく異なります。

私は元税務署職員ですが、市役所職員でも部署異動は存在し、特に生活保護担当課は特に大変みたいです。

実際、異動が通知されると泣いてしまう職員もいるとの話もありますが、一番辛いのは職員自身が担当部署を選択できない環境だと思います。

また税務署の場合には税金を給付することはありませんが、確定申告や税務調査で納税してもらう際には悶着あります。

納税する人の気持ちもわからなくはありませんが、公務員は国民(市民)全員を平等に接しなければいけません。

万が一、納税者が可愛そうになり配慮したら、それは忖度(そんたく)ですので、国家公務員法違反で処分の対象となってしまいます。

就職しようか悩んでい人向け!税務署で働くメリット・デメリット

そのような色々と厳しい対応が迫られる公務員は、精神的に強くないと心が折れてしまう可能性があります。

なので「公務員は楽」や「公務員は給料がいい」などではなく、「税務署職員として脱税犯を捕まえたい!」など、具体的にやりたい目的を持って公務員を目指すことをオススメします。

 

ご参考になれば幸いです!