税務署職員歴史 PR

仕事の不満が慢性ストレスを起こし身体を壊した【税務署職員歴史6】

悩む人
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前回のあらすじ

初めての転勤で緊張していたら、仲の悪い先輩同士に板挟みになった。

税務調査も大変で、特官部門によるTHE税務調査を体験した。

以上!

ケンカをしている男女
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今回の話は、私が税務署職員として感じたストレスです。

一番大きかったのは、税務調査ができない税務署職員は一切評価されないこと。

もちろん実務を担当している職員同士では、評価してもらえます。

しかし同じ立場(役職)の職員に評価してもらっても、それが出世に繋がることはありません。

正直、周りの目を無視し、世間的なイメージの公務員を体現できれば、私は今現在も税務署職員として働き続けていたでしょう。

しかし私の性格上、そのような立ち振る舞いはできず、体を壊しました。

そんな身体を壊した経緯と、理由についてお話していきます。

1:どんな状況下でも調査ができないと評価されない

no thanks

税務署=税務調査の認識には世間とのズレはありません。

むしろ国税庁組織は99%税務調査に重点を置いています。

税務署の仕事の代表でもある確定申告ですが、10年前と比較して年々確定申告相談会場の規模は縮小され、期間も短縮されています。

10年以上前の私が配属された当初は、1月下旬から確定申告会場を設営し、税務署も完全に確定申告体制で対応してました。

ですが、現在は逆に相談体制を後ろ倒しして対応し、2019年に関しては2月18日(確定申告初日)から相談開始する会場が殆どです。

たこさん
たこさん
まぁ確定申告期間は2月16日から3月15日までだからしょうがないのでは?

そう思うかもしれません。

ですが、所得税の還付申告は1月から申告書の提出は法律上可能です。

また、贈与税の申告は2月1日から3月15日です。

(休日が入る場合は少し変わります)

更に税務署に来署して申告する人の多数は還付申告の人ですので、混雑が無くなることはありません。

もちろんe-Taxでの申告を推進し、利用率が向上すれば税務署の事務効率が短縮されますし、人件費の経費削減にも繋がります。

ですが、短縮された時間の全ては税務調査に充てられるのです。

そう、国税庁は納税者に完全自主申告をさせて、税務署職員には1年中調査を指示したいのです。

前置きは長くなりましたが、税務調査を行うのも、適正な税金納めさせるためです。

もちろん不正をしている人を摘発するのは大事な役目ですが、不正している人の対応ほど職員は大変な仕事となります。

また、国税局単位で毎年金額や調査件数を競っていますので、国税局は各税務署にノルマを課します。

となると必然的に税務調査が出来る人が上層部にとっては優秀な職員となりますので、昇進するスピードが上がります。

逆に税務調査ができない職員は税務調査以外で頑張っても上層部からは評価されません。

何故ならば、税務調査以外は評価の対象となってないからです。

税務署の仕事自体が好きであれば割り切れますが、私は税務署の仕事が好きではありませんでしたし、仕事の労力に伴った価値(昇進)が欲しかったです。

今となってはワガママな気持ちなのは理解できますが、当時の私はそれがわかりませんでした。

2:ストレスで頭痛が目の付近に集中するように

1度体調を壊してから仕事に復帰し、初めての転勤で苦難もありましたが、なんとか乗り切ろうとした転勤1年目。

ですがストレス確実に私の中に蓄積し、身体に影響が出るようになってきました。

私は元々頭痛持ちなのですが、頭痛で痛くなる箇所が頭上から、目の周辺(眉毛付近)に異動し、ズキズキするような痛みに変化。

当初は市販の頭痛薬を飲めば対処できた痛みも、薬の効果が薄れてきて、夕方になると仕事にならないことも。

目の周辺の痛みは集中力が削がれるので、特にPC作業をすることが困難になります。

更に通勤時間が1時間30分あったので、帰宅電車内で症状悪化し、帰宅後は直ぐに寝込むことも週一ペースでありました。

そして、転勤当初は気にならなかった通勤中の尿意も気になりはじめることに・・・

あまり表現として使用したくないのですが、原因はストレスです。

私は『ストレス』が好きではありません。

何故なら、ストレスに対する明確な対処法は無いからです。

体調不良を医師に訴えても、熱や表面上の身体の異変がなければ「仕事のストレスですね」と言えば診療はいつも終わります。

患者は原因を知りたいのではありません。

現在の病気の症状を治したいのです。

ですので根本治癒が出来ない心療内科は今でも好きではありません。

(精神的な病気は直ぐに治すことは難しいのは承知ですし、あくまでも個人の意見です)

そんなストレスにより病気となった私ですが、結局の根源は税務調査することに苦痛を伴っていたからです。

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3:ストレスが影響してトイレが我慢できなくなる切迫性尿失禁

混雑

税務署でも私のように税務調査が苦手な人はいます。

税務署内部には、精神的な面などが理由で部外者との対応すらできない職員もいます。

(なので面接相談等も行いません)

私は一度税務調査担当を断念しましたが、復帰し再度税務調査をすることになりました。

もちろん、覚悟を決めての税務調査再開でしたので、「これで調査できないなら税務署を辞めよう」と背水の陣で税務調査をする覚悟でした。

が、その覚悟が影響したからか、私の身体にストレス反応が表面化し切迫性尿失禁を発症しました。

切迫性尿失禁とは、突然トイレに行きたくなり、我慢できずに失禁してしまう症状です。

普通はトイレに行きたくなってからはある程度我慢できますが、切迫性尿失禁の場合には膀胱に溜まっている尿の量は関係ありません。

トイレに行きたいと思ったらトイレが我慢できないのです。

トイレを意識しない状況(例えば自宅など)ではそこまで症状は酷くなりません。

ですが、トイレに行けない状況下になると症状は一気に悪化します。

切迫性尿失禁の我慢できない空間
  • 通勤電車
  • 試験
  • 映画館
  • 高速道路

トイレに直ぐに行けない場所であれば切迫性尿失禁の症状は確実に発生します。

また一度失禁を経験すると、それがショックで更に尿意を意識してしまうので、一段とトイレが近くなる負の連鎖が続きます。

私の場合、最初は出勤するときに税務署に駆け込むくらいで済んでいました。

ですが、トイレの我慢できる周期が短くなり、途中駅でトイレに行くことは普通となり、最後はそれすらも我慢が出来なくなりました。

また、私生活でも症状が表れて、私は映画館で映画を1本見ることができなくなりました。

なぜなら、トイレが我慢できないで途中退席しないといけないからです。

一番ショックだったのが、夜中に失禁したことです。

気が付いた時には失禁している途中だっため、その時に「あぁ、俺終わったわ」と悲しみに暮れていたのを今でも思い出します。

因みに泌尿器科に通院しましたが、膀胱自体に異常はありませんでした。

漢方も意味が無く、膀胱を鍛えるトレーニングも効果がありませんでした。

なのでその時点では何も施しようがない症状となっていました。

4:私にとって何も役に立たなかった心療内科

リスト

税務調査のプレッシャーがあり、目の痛みを発症し、トイレも我慢できなくなりました。

心にも体にも異常が出た状態ではやはり税務調査をすることは困難な状態となり、二度目の上司へ「調査ができません」と申し出ることに。

2回目の税務調査が出来ないと宣言することは、99%不可能だった出世の可能性が100%に確定することを指します。

ですので、上司に申し上げた瞬間、私の税務署としてのキャリアは終わりを告げることになりました。

とはいうものの、まだ税務署職員であるので、上司から心療内科に行くようにとの指示を受け、直ぐに病院へ向かうことに。

(実際には上司と一緒に診療内科に行きました)

私は1度診療内科を受診して良いイメージが無かったので期待していませんでした。

ですが、案の上、2度目の医師も相性が悪かったです。

私自身、ストレスには毎日悩んでいましたので、独学ではありますが、ある程度の知識はありました。

また、仕事を続けながらできる対策もした結果ダメでしたので、正直医師の言葉で何とかなるとは一切思っていませんでした。

ですので、医師の問診は私が想定した回答した無く、むしろ模範解答に落胆の方が大きかったです。

うつ病の薬も処方されたのですが、その薬は通常生活に支障が出る眠気などの副作用が。

日々の生活に支障が出る方がむしろ状態が悪化するので直ぐに薬を飲まなくなりました。

そして通院も数回で止めました。

もちろん心療内科自体が悪い機関ではありません。

私の同期でもうつ状態から通院し無事に完全復帰した人もいましたので。

ですが私には合わなかったです。

何故なら私には解決方法が一つしかありませんでしたので。

そう、税務署を辞めること以外にストレスから解放される選択肢は無かったのです。

5:自分の陥りやすい場面を振り返り、セルフコントロールをするように

上司に申し出た後、直ぐに税務調査担当から外されました。

ですので、幸いに精神状態は少し落ち着きましたが、不安定な状態は継続しました。

医者も期待できず

薬も期待できない

ネットで調べても原因はすべてストレス

解決方法が見つからない

そんな状況で解決できる手段は自己解決のみとなっていました。

ですので、なんとか症状を和らげようと、自分で症状が悪化するタイミングや原因を探ることがクセとなっていました。

  • 体調を崩しやすい季節
  • 体調を崩しやすい曜日
  • 体調を崩しやすい行動
  • 不安定になるアクシデント
  • 睡眠と水分量
  • 落ち込んむ時に考える傾向
  • マイナス思考になった場合の特徴

これらは原因の一部ですが、とにかく日常生活や仕事上での出来事についての影響を考えました。

今思えばそれはセルフコントロールの一種です。

私自身落ち込みが激しいタイプなので、ミスをした時にどんな症状になるかを予想して、そうなった場合の対処を考えます。

病気にはなりたくありませんでしたが、自分をセルフコントロールする意識が定着したのはこの時の影響が大きく、今では役に立っています。

何度も症状を繰り返すと自分自身でもその兆候がわかってきます。

逆に完全する場合にもその理由がなんとなく理解出来るようにもなりました。

マイナス思考であれば、ネガティブな情報をおったり、過去の失敗を永遠と頭で再生したりします。

症状が改善する場合には物事に集中している場合や楽しみが次の日にあったりなど、マイナス思考をする間(ま)が無い時が多かったです。

そんなことを繰り返すうちに、意識的にその回路を遮断することで悪化を防ぎ、その結果徐々に体調を回復方向へ進みました。

ですが、ストレス症状の種類はどんどん増え、私の把握できる症状で15種類にもなりましたが・・・

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6:体調を崩した事実を活かそうとする気持ちが大事

体調を崩した事実を変えることはできませんし、後遺症は残ります。

ただ体調を崩したことを悔やんでも今の生活が良くなることはありませんので、現時点の状況を受け入れ、経験を活用することが大切です。

肉体面は昔よりも悪いのは事実です。しかし解決しようと本気で試行錯誤した経験は、私の能力を引き上げたと思っています。

手元に利用できる武器が無いなら、利用できそうな武器を見つけましょう。

その探す力が役に立ってきます。

 

次回は、2度目の転勤と税務署職員としての最後の覚悟についてです。

2度体調を崩し税務調査を2度放棄した人間に出世の道は無くなりましたので、残された道は税務調査をしない道しかありませんでした。

そこに職員人生の一縷の望みをかけ、再度税務署の仕事をすることを決意しました。

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ご参考になれば幸いです!