公務員の職場環境

12年間公務員で働けた理由。マンネリ化する仕事でやる気を出す方法

やる気

公務員の仕事は、繰り返し作業が多い職場です。

また不祥事が起こるたびにチェック作業が増え、チェック作業のためのチェック作業を行う無駄な習慣もありました。

そんな公務員の環境下で、私は税務署職員として12年間働き続けました。

12年間は決して平たんな道のりではありませんでしたが、自分なりにモチベーションを維持して仕事を続けていました。

正直、3年5年くらいで公務員を辞めた人間の言葉とは重みが違うかと。

なのでもし仕事のモチベーションが上がらない人は、私のやる気スイッチを参考にしてみてください。

1:真面目な人は公務員には不向きな性格

まず公務員の適性についてですが、私の判断では真面目な人は公務員に不向きです。

1 うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。また、そのさま。「真面目な顔」「真面目に話をする」

2 真心のあること。誠実であること。また、そのさま。「真面目な人柄」「真面目に暮らす」
出典:goo辞書

 ⑴ 私を知っている人間からは「公務員に向いている」と言われる性格だった

私自身、そこまで公務員を希望して就職したわけではありませんでいた。

ただ私が公務員に就職した際、

  • 友人
  • 近所のおじさん、おばさん
  • 成人式で会った小学校時代の先生

など、どんな人からも「公務員に向いている」と言われるくらい、私の公務員適性は高いと思われいたのは記憶に残っています。

周囲から見た公務員の適性は、表向きの公務員の適性です。

実際の私の性格は別として、周囲からは適性が高いと思われていた公務員を退職したので、実際に働いてみないと、合う合わないはわかりません。

 ⑵ 公務員の職場は理不尽が多い

公務員に就職するとわかるのですが、公務員は理不尽が多い職場です。

  • 仕事が評価されない
  • 理不尽な苦情対応
  • 自分の職場以外の公務員の不祥事のクレームも受ける

民間企業はお客さんを選ぶことはできますが、公務員は国民(市民)を選ぶことはできません。

そのためどんなに嫌な相手でも、必ず応対しないといけないのは、公務員のキツいところ。

ただそれを知っている人は公務員経験者のみですが、公務員が「仕事が大変」と言うとそれだけでクレームが入るくらい、世知辛い社会です。

 ⑶ 現実には公務員向きの性格は公務員には向いていない

「真面目な人」は表向きの公務員適性はあるかもしれませんが、現実の公務員の仕事で真面目な人は、適性が低いと思います。

なぜなら公務員の世界は、どんなに努力をしても報われる可能性は低いですし、それ以上にクレーム対応が多い職場だからです。

100のうち99をしっかり仕事をしても、たった1のミスで世間から無能のレッテル貼りをされるのが公務員。

もちろん世間の人々は、職員の個人攻撃をしているわけではないでしょう。

しかし真面目な人は、公務員全体のクレームを自分自身に対しての苦情だと感じてしまいます。

その結果心身を壊し、休職や退職する職員も目にしてきました。

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2:公務員として働く上でのモチベーション

公務員の仕事に満足感を得ている職員は、ごく一部。

大概の職員は、モチベーションが低いことは否めません。

ただそんな状況でも、仕事に対してやる気を持つ瞬間があるので、ご紹介します。

 ⑴ なんだかんだで確実な収入を得られるのは公務員の魅力

結論から言えば、公務員の最大の魅力はお金で間違いありません。

能力がある人からすると乏しい収入ですが、平均(またはそれ以上)的な収入を確実に受け取れるのは公務員のみ。

ある程度の給料を得ている人は、それなりに仕事をします。

なので一般的な職員なら、一定水準以上のしごとをこなしているかと思います。

 ⑵ ほとんどの職員は公務員の使命感を持っている

よく誤解されますが、職員のほとんどは、公務員の使命感を持って仕事をしています。

就職した時には、「公務員とは何か」を叩き込まれますし、税務署の研修は結構厳しかったです。

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また国家公務員が「社会全体の奉仕者」であることが、法律で明記されているのはあまり知られていません。

国家公務員法

(服務の根本基準)
第九十六条 すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。
○2 前項に規定する根本基準の実施に関し必要な事項は、この法律又は国家公務員倫理法に定めるものを除いては、人事院規則でこれを定める。

もっとも国家公務員は「社会全体の奉仕者」であり「国民一人の奉仕者」ではないです。

そのため公務員を召使いのように利用しようとする人には、毅然たる態度で応対しますので、あしからず。

 ⑶ モチベーションを考えないことも選択肢

日本で「モチベーション」の言葉が使われ始めたのは、Jリーグが開幕した前後と言われています。

つまり戦後50年近くは、みんなモチベーションを気にしながら仕事をしていません。

そう考えると、モチベーションを意識しなければ、モチベーションに左右されないで仕事をすることも可能です。

逆に自分のモチベーションは何かを考える方が、エネルギーを消費するので、非効率的だったりします。

3:公務員の仕事に力が入らない理由

私は、意識高い系の公務員ではありませんでした。

出世もしていませんし、退職時も平凡な役職です。

ただそんな人間だったからこそ、普通の公務員がやる気が出ない理由を心得ています。

 ⑴ 成果を上げることに意味がない

公務員が一番やる気を起こさないのは、成果を上げる意味がないから

毎日笑顔で納税者の接客をしても、税収は1円も増えませんし、職場で評価されることはありません。

むしろ親切丁寧に面接した分だけ、作業時間が短くなる関係上、相談時間を短くするのは組織全体での取り組みだったりします。

また営業職とは違い、事務職の成果は客観的にわかりませんし、年功序列社会なので出世には勤務年数が必要です。

となるといくら頑張っても、頑張りが給料に反映されませんので、ほどほどに仕事をした方が労働に対してのコスパがよかったりします。

なので公務員の多くは、コスパを優先し、全力で働くことをしません。

 ⑵ 絶対に自分の力で職場環境を変えることはできない無力感

国家公務員は縦社会です。

税務署は財務省管轄ですが、財務省を親会社とするなら、税務署は曾孫会社くらいの存在です。

自動車会社であれば、本社と部品工場くらいの差があります。

<財務省と自動車工場の比較例>

財務省の縦社会自動車会社の縦社会
親会社財務省本社
子会社国税庁支店
孫会社国税局自動車製造工場
曾孫会社税務署下請け部品工場

自動車会社の下請け部品工場の社員が、自動車についての意見を出しても本社は受け入れませんよね。

税務署も同じです。

確定申告会場の不満や不備は、財務省の耳には届きませんし、上層部は確定申告の実績しか興味がありません。

また国家公務員は、法律で上司の命令に従う義務が規定されています。

そのため組織が下した命令には絶対に従う必要があり、現場の職員は、職場環境を改善する権利を持ち合わせていません。

国家公務員法

(法令及び上司の命令に従う義務並びに争議行為等の禁止)
第九十八条 職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
○2 職員は、政府が代表する使用者としての公衆に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をなし、又は政府の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおつてはならない。
○3 職員で同盟罷業その他前項の規定に違反する行為をした者は、その行為の開始とともに、国に対し、法令に基いて保有する任命又は雇用上の権利をもつて、対抗することができない。

 ⑶ 楽観的に考えても公務員の職場環境が良くなる未来はない現実

国家公務員の給料は税金でまかなわれていますので、日本の景気が悪くなれば給料は下がります。

また公務員の初任給は低く、その影響からなのか、公務員希望者も減少傾向です。

初任給
世間とのギャップ!実は公務員の初任給は民間企業よりも低い公務員の給料は高いと言われますが、初任給に限っては違います。 公務員の初任給は、民間企業よりも低いです。 民間企業の初任給は...

そして今後の日本で一番の問題点は、超高齢化社会

国の財政は逼迫しますので、公務員の給料が削られるのは間違いないでしょう。

一方で、公務員に求められる仕事は、今後増加していきます。

景気が悪くなれば、公務員に向けられる視線も厳しくなりますし、バッシングを酷くなります。

公務員バッシングで損をするのは国民なのでは?って話

公務員として働くのであれば、そんな現実を受けて入れざるを得ないので、堅い志ある人以外がやる気を維持するのは困難です。。

4:公務員の仕事のモチベーションを維持する方法

では私が税務署職員時代、どのようにして仕事のモチベーションを維持していたのか、その方法をご紹介します。

 ⑴ 自分の仕事に価値があると思い込む

自分が与えられた仕事が、本当に価値があるかはわかりません。

特に公務員の仕事は成果報酬ではありませんし、無駄な仕事が多くあります。

それでも仕事の価値を考えるのなら、自分で価値があると思い込むのがポイント。

不愛想に窓口応対しても給料は同じですが、自分が親切に対応したことで相手が喜んでくれると思えば、やりがいを持って仕事ができるかもしれません。

また、くだらない業務でも、それを忠実にこなすことによって上司が満足するかもしれません。

人が喜ぶ姿に不満を持つ人はいません。

同じ仕事でも、満足するか・しないかは人によって異なります。

なので自分で満足できると思い込めば、意外となんとかなるものです。

 ⑵ 自分で勝手に目標を設定し行動する

公務員にも目標が設定されているケースはありますが、目標が未達成でもクビにはなりません。

また事務作業であれば、数値目標を設定するのは困難です。

ただ自分自身の中だけで、完結する目標設定ならできます。

なので勝手に設定した目標のために努力しましょう。

  • 1日5件の相談対応
  • クレーマーに納得してもらうまで話し合う
  • 残業ゼロ

ダイエットと同じです。

ダイエットも自分自身の問題であり、他人からすればあなたが1㎏痩せても・太っても何も影響はありません。

ただダイエットを成功したことがある人なら、その喜びを味わっているでしょう。

その感覚を、仕事に応用するだけでも、やる気が変わってきます。

 ⑶ 自分の身の回りの人が働きやすい環境を整える

職場の環境を変えることはできなくても、自分だけが行う業務なら仕事のペースを調整できます。

税務署時代の私であれば、その日にやる仕事は管理できましたし、期限まで余裕がある仕事なら後ろ倒しにすることもできました。

仕事が自分の思い通りに進まないだけで、意外とストレスになります。

勉強中に後ろから声をかけられたら、集中力が切れますよね。

自分で仕事量をコントロールできないのは、その感覚に近いです。

なので仕事がコントロールできるようにするために、できるだけ仕事を覚え、作業量や時間をコントロールする力を身に付けるのも大切です。

5:【矢駒式】税務署時代に実践したやる気キープ手段

ここからは具体的に、私が税務署時代に実践していたやる気を維持する方法を説明します。

 ⑴ 毎朝今日やるべき仕事を紙に書き出す

私は一度に色んな事が重なると、パニックになる性格です。

自分がテンパる性格と知っているなら、テンパる条件と対処法を予め考えておきましょう。

私の場合、朝に今日やるべき仕事を紙に書き出し、それ以外の仕事は一切やらないようにしてました。

また書き出した「やるべき仕事」にランク付けをするのも、ポイント。

  • A⇒その日にやるべき仕事
  • B⇒近日中に期限が違い仕事
  • C⇒時間が余った時にやる仕事
  • D⇒やる気が出ない時にやる単純作業

優先度が決まっていれば、優先順位の高い作業から始めるだけでOK。

それ以外を考える必要性がありません。

イチイチその場で、どの仕事をするかを考えることは非効率であり、頭を無駄に使います。

逆に何をすればいいか明確であれば、実行すればいいだけなので効率が上がります。

長いこと税務署の内部担当で働いていた経験もありますが、他の職員の仕事を手伝いながらも、確定申告期間以外ほとんど残業ゼロで帰宅してました。

 ⑵ 自分の力で改善できる業務のみを考える

公務員の仕事の中には、恐ろしいくらい無駄な作業が存在します。

10枚も配らないパンフレットが国税局から1,000枚配布され、運搬作業と破棄作業の時間だけ無駄になる仕事も業務にはありました。

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税務署の無駄な仕事(用紙・パンフレット編) 「税金の無駄遣い~( ˘•ω•˘ )」 この言葉自体は好きではないのですが、公務員時代それを痛感することはいくつも...

そんなパンフレット配布ですが、配布部数は国税局が管理しているため、私に枚数をコントロールする力はありません。

となると、やるべき行動は一つで、何も考えないで作業をすること。

自分がコントロールできない仕事にあれこれ言っても、改善することはありません。

一方で、自分でコントロールできる仕事なら、いくらでも効率化することが可能であり、仕事量を削減できます。

また自分のコントロールできる仕事の効率化が達成できれば、自己満足できますので、達成感も生まれます。

もし仕事の量や内容をコントロールしたいのなら、勤め人は辞めましょう。

自営業なら、自分で仕事量や内容をコントロールできます。

ただ自営業には、自営業の大変さがあることはお忘れないように。

反対する人
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 ⑶ 苦手な作業は同僚と仕事を交換する

人には得意・不得意があり、苦手な作業ほどミスすることが多くなるは、仕方がありません。

そのような場合には仕事仲間と役割分担し、それぞれが得な仕事だけを行った方がWin-Winの関係になれます。

公務員の仕事も同じです。

私は同僚の仕事を引き受ける代わりに、自分のやりたくない仕事を渡して仕事をしていました。

もちろん私が渡した仕事は、相手にとって嫌な仕事ではないので、喜んで引き受けてくれます。

また交渉が成立すれば、自分の得意な仕事だけを行えますし、交渉した相手からも感謝される特典も。

そうやることで、公務員として働きながらも仕事環境を改善していました。

6:自分の中で『納得感』があればどんな職場でも働ける

私が公務員を辞めたのは、公務員として働き続けても満足できるイメージができなかったため。

公務員時代よりも仕事環境が悪くなる可能性がありましたが、自分の合格ラインを下回っている公務員の環境で働き続ける選択肢は私にはありませんでした。

ただ、それはあくまでも私自身の話。

今現在公務員として働いている職員のほとんどは、一定以上の満足感を持って働いているはずです。

つまり大切なのは、自分自身が今の仕事に満足している『納得感』を持っているか否か。

今の職場で働くことに納得していれば、別に職場を変える必要はありません。

また納得感を得られていない人でも、これから見つけることも可能です。

納得感を探し続け、その職場で自分は納得感を得られないと確証できたとき、退職の選択をすればいいのかと。

私はそれくらい公務員の職場について考えましたので。

 

ご参考になれば幸いです!