前回のあらすじ
税務調査に耐えたられず、2度目の調査リタイアで身体を壊してしまう。
心療内科受診するも医師と意見が合わず自力で治そうと試みて何とか立て直した。
以上!
なんとか再び職場の通常業務に復帰することは出来たのですが、その時点で最早税務署職員としての居場所は99%無くなりました。
残りの1%は内部担当です。
税務署の内部担当とは、納税者対応や申告書のチェックなどを日常的に行うポジションです。
私としては内部担当も一つのポジションとして大事だとは思っていましたが、上層部はそんなことは全く思っていないのが実情。
出世するのは99%調査を行う職員のみ。
現に内部担当を長期間経験した人が出世するケースはほとんどありません。
(調査担当職員が1,2年間だけ内部担当をすることはありますが)
ですが、私はもう調査ができる身体ではありませんので、内部担当者として活路を見出すしかありませんでした。
「出世なんて気にしないでのんびり働いて過ごせればいいなー」なんて思う反面、そんな気持ちで40年も仕事しようとは考えたくもありませんでした。
もっとも、この時点ではそんなことは言える状況ではなかったのですが(苦笑)
1:税務署の内部担当は納税者対応と税務署内の事務処理
内部担当は各部署に設置されています。
法人課税部門・個人課税部門・資産課税部門などの各部門には必ず一人はいます。
- 納税者対応(電話、面接)
- 申告書の処理
- 国税局などからの報告資料整理
- 署内簿書の管理
- 申告書のチェック
- 申告書用紙等の管理etc・・・
実際にはもっと沢山の仕事(雑務)があり、慣れるまでは大変です。
特に税務署は1年で異動して担当者が変わることは普通なので、前任者の処理が適当だと地獄を見ることに。
私は転勤先で全て大変な目にありましたが(;^ω^)
調査担当と内部担当どちらが大変かの優劣はありません。
私は超絶調査担当が嫌いだったので内部担当の方が楽でしたが、調査大好き職員の場合は悶絶するほど内部事務が苦痛なので各職員の好みによります。
また、内部担当は何故か女性が多いです。
7:3くらいで男性職員の方が多い職場なのですが、内部担当に関しては3:7くらいで女性職員の割合が多くなります。
個人的にはそこに無作為の作為的意図が感じられるのですが・・・
2:内部担当に特化した職員になったのが数少ない自分の強みに
私は調査担当になる度に身体を壊していたので、年間通して調査担当者として働いたことはありませんでした。
国税局組織で考えれ調査が出来ない私はガラクタ同然だったのですが、内部担当者としてはまずまず使えた人間だったみたいです。
内部事務に関しては終わりがありません。
なのでどこかで整理をしなければ永遠と仕事をすることになります。
ですが、逆にテキトーに内部事務を行うと不適切事例が発覚したりするので意外とメリハリが難しかったりします。
また、内部担当を長期間行う職員も少ないため、毎年変更される事務処理の手引きに四苦八苦することもあるので、その点私は長期間その流れを熟知出来ていたのが自分のポジションを何とか確保できる要因となりました。
3:表面上は評価されるが飲み会では非難の的に
内部担当は表面上は評価されている雰囲気があります。
「助かった」
「お前が担当だから安心できる」
「矢駒さんがいるから直ぐに相談できます」
など言ってくれることもありました。
多分後輩受けは良かったと思います(笑)
まぁ、先輩を反面教師にしただけなのですが…
上司も評価してくれました。
ですが、やはり表面上だけだったので飲み会になると態度が一変しました。
全て私が実際に言われた言葉です。
表現を弱くはしますが、誇張はありません。
はっきり言えば「税務調査できない職員に価値はない」
それだけでした。
同時に、「調査やりたいです!」と言わない職員にも価値は無いことも自ずと再認識することに。
税務調査ができない職員に不条理化もしれませんが、これが税務署の実情であり体質です。
上司の言葉には納得できない部分がある一方、国税組織の実情を知っているからこその言葉でした。
そんな言葉を浴びせられた私から出る言葉は、「自分は別の角度から頑張ってみたいです」というのが精一杯。
嘘でも「調査やりたいです」なんてもう言いたくありませんでしたので。
4:やりがいはない。だけど課題をクリアする達成感はあった
この時の上司が強烈に税務調査好きの人だったのですが、内部事務がからっきしの人でした。
ですので、内部担当しては私に仕事を一任してくださったので仕事がしやすかったです。
毎日飲み会に誘われ、終電まで付き合わされることも多々ありましたが…
何年も内部担当として事務処理をしてきましたが、仕事にやりがいは感じませんでした。
私にとって内部事務はやりたい仕事ではなく、やれる仕事だっただけですので。
ですが、それでも自分の居場所を与えられある程度仕事をコントロールしながら、作業できる感覚には満足感はありました。
特に他の人に頼られる感覚は嬉しくもあり、それを糧に頑張れた部分もあります。
私は他者貢献に強みを持った人間なので近しい人の為に頑張ることはできました。
ですので、自分の部門に思い入れがある時は頑張ることはできました。
結果的に組織自体への思い入れが弱くなったので税務署職員を辞めたのですが。。
次回は最後の転勤と組織のブラックボックスな部分についてです。
多分あと2回で終わります!
ご参考になれば幸いです!