コーヒーを啜りながらTwitterを眺めてましたらこんなツイートが流れてきました。
予定納税の金額聞くために税務署に電話したんだけど、最初の対応が
「はぁ、整理番号わかりますかぁ?」
だったのに名前伝えてから
「◯◯様、いつもありがとうございます。昨年の予定納税の金額は〜でございます」
みたいな感じで対応変わってワロタ
税務署の人やる気なさすぎだろ— ワロリンス (@warorince) 2019年2月4日
と元税務署職員として苦笑いしてしまいました(;^ω^)
私も10年以上税務署に勤務していたので内部事情を申し上げると、このような対応をする職員は結構存在します。
感覚的には3割くらい。
との疑問が湧くと思いますので、その辺の回答をさせていただきます。
1:納税額で対応が変わることは95%以上無い
長らく税務署に勤務した経験上、納税額によって対応を変える職員は殆ど存在しません。
なぜなら、納税額が多くても職員には一銭もお金が入ってこないからです。
銀行員などの場合だと預金額が多いと対応が変わることはあります。
それは、銀行にとってもメリットのある話で、ヨイショして預金額を増やせればOKですし、逆に変な対応をして他の銀行に預金を移動されたら大変ですので。
その点税務署にとっては納税額は何も影響をもたらしません。
麹町税務署に1億円納税しても、函館税務署に1億円納税してもそこで働いている職員の評価が上がることも下がることもありませんので。
極端な話、税務署の職員にとっては納税額はただの数字です。
唯一気にする場面は、税務調査を行う時だけ。
(税務調査は評価に反映されますので)
因みに私は税務調査をするのが大の苦手でした。
何せ、人が嫌がること(秘密を調べつくす)を進んでしなければいけませんので。
2:税務署としては還付申告者の対応の方が大変
実は税務署に苦情が寄せられる多くは、還付申告をする方です。
還付申告自体は何も悪い事ではないのですが、還付金の入金時期がずれ込むと苦情になるケースは毎年各税務署にあります。
税務署が還付金を振り込むのが遅れる理由にはいくつかるのですが、
- 申告書記載不備
- 添付書類の不足
- 申告書内容の誤り
- 確定申告最盛期の申告
- 税務署職員の怠慢
最後のは論外ですが、意外と多いのが添付書類の不備です。
申告書と一緒に添付書類も提出されれば問題何のですが、中には後日添付書類を提出される方もいます。
その場合、添付書類を申告書と突合するのですが、その突合作業が本当に大変です。
税務署には何千、何万もの申告書が提出されます。
ですので、添付書類に合致する申告書を探すのも一苦労。
すると、突合までに数日経過し全て書類が確認完了してから還付の準備にはいりますので、どうしても時間が経過します。
還付申告をした人は申告書を提出したタイミングから還付を待っていますのが、税務署は申告書一式が全て確認終わってからがスタートです。
そこの認識の違いが苦情となる大きな理由となります。
まぁ、納税される方にとっては関係のない話なのですが(;^ω^)
3:税務署の対応が変わるのはどんな電話かわからないから
税務署に自分の情報を確認する場合、電話応対時と質問の回答時では声のトーンが違う職員は割といます。
声のトーンが変わる職員の言い分としては、税務署に様々な電話が掛かってきて、その全てに丁寧な対応をするのは無理との話。
(実際には職員はそんなことも考えてないと思いますが…)
税務署に繋がる電話に関して、電話専門の担当職員はいません。
なので、基本的には電話が鳴った近くの席の職員が対応することになります。
つまり、他の仕事をしながら対応をすることに。
すると、どうしても「こんな時に電話するなよ」との気持ちが無意識に電話のトーンに出る職員も。
それでも一応何年(何十年)も税務署職員として働いていますので、間を置くと職員も落ち着き本来のトーン(営業トーク)に切り替えて回答をします。
ですがその切り替えが、結果として電話の受け手としては違和感を生み、職員の対応の変化に疑問を抱くようになるのです。
あっ、でも私は最初から声のトーンが高かったですので(笑)
もし税務署に相談される際は、こちらの記事を参照してください。
ご参考になれば幸いです!