辛い仕事を続けることは大変ですし、転職することで仕事環境が改善することが往々にしてあります。
私は公務員からフリーライターに転職した身で、転職後5年目の収入は公務員を退職した時点よりも何割も下がりましたが、転職したこと自体に後悔はありません。
一方で、転職すること自体が正しい道とは限りませんので、今回は仕事を辞めたいと思ったときの注意点をご紹介します。
1:辞めたい気持ちが一時的なものである可能性
どんなに成功している人でも、一時的には不幸になるタイミングが存在します。
仕事にやりがいを感じている人でも、仕事が辛いと感じるときはありますし、100%幸せな気持ちで仕事を続けられる人はゼロに等しいです。
仕事を辞めたくなるような気持ちは嘘はないと思う反面、辞めたい気持ちが一時的である可能性も否定してはいけません。
嫌な上司も転勤や退職でいなくなることもありますし、後から入社した後輩に恵まれる可能性であったあります。
トータルで考えると良い職場でも、一部分だけを切り抜けば嫌な職場に映ってしまうこともあるので、辞めたいと思ったらその気持ちが突発的なものなのか判断することが大切です。
2:転職先が今より良いとは限らない
私が就職したのは執筆時点で18年も前になりますが、当時は転職すること自体にあまり良い印象はありませんでいた。
当時の心境としても、実績や経験が無い状態で転職しても公務員よりもいい環境の職場にたどり着くのは困難だと思ったので、辞めたい気持ちはありつつ、12年以上公務員として働き続けました。
現在(2024年)は人手不足により以前よりも働き手の需要が高いため、転職することで収入が増えたり、職場環境が改善することも十分に考えられます。
それでも転職先を吟味しないと良い職場で働くことはできませんし、知識や経験の無い人を好待遇で向かい入れる会社はほとんどない点は昔とさほど変わっていないと思います。
また、転職したことで仕事環境が悪くなる可能性も十分あるので、色々なケースを想定しないと転職に失敗してしまいます。
3:辞めたい理由を明確にしないと同じ問題に直面する
仕事を辞めたい理由は人それぞれ違いますが、辞めたい理由を明確にしないと転職してもまた同じ問題を抱えることになります。
たとえば電話対応が苦手な人が転職する場合、電話対応が少ない(無い)職場を見つけないと同じことを繰り返すだけになります。
人間関係についても、上司との折り合いがつかないケースでは、上司との相性だけでなく、コミュニケーション自体の問題も考えなければなりません。
上司が悪いと思っていたら、実はコミュニケーション自体が苦手だったことが不快感の原因だとすれば、コミュニケーションを必要とする職場を転職先に選んでしまうと二の舞です。
完璧な職場は存在しないかもしれませんが、自分が譲れない部分の条件を妥協してしまうと同じ過ちを繰り返すことになる点には気を付けてください。
4:転職を考えること自体は間違えではない
転職を選択肢として持っていた方が気が楽になりますので、個人的には転職を検討する行為自体は実際に転職しない場合でも、やるべきだと思っています。
ただ転職を本気で考えるときは、自分の能力を正確に把握し、合致する条件を見つける作業をしないと意味がありません。
頭の中だけで検討するのではなく、転職サイトをチェックしたり、適性検査を受けてみるなどの行動が必要です。
転職サイトをチェックすると思っている以上に需要が見込める場合がある一方、想像以上に自分の価値が低いことを知るケースも少なくありません。
自分の市場価値が低ければ、良い待遇の条件で転職するのは難しいですが、転職することでプラスになる考えを否定することができるので、今の職場にある程度満足できるようになります。
5:後悔する可能性が高い行為は決断を他人に委ねること
私は公務員からフリーランスに転職し、収入が激減するなどの辛い体験もしていますが、公務員を退職したことに後悔は全くありません。
公務員時代の方が条件面でよかった部分も多々ありますが、それでも後悔しないのは、自分で納得できるほど転職について考え、自分で転職することを決断したからです。
他人から色々な声や意見が届くことはありますし、他人の声で行動した結果が上手くいくケースもあります。
しかし、決断する決め手を他人に委ねてしまうと、失敗したときの責任を他人に押し付けてしまうことになるのでオススメできません。
自分で転職をした決断をし、結果的に職場環境が悪化したのなら、転職先選びに失敗した原因を見つけることができますし、失敗を活かして再び転職することも可能です。
安易に転職を推奨することはできませんが、現在の仕事に不満がある場合は本気で転職を検討することで仕事環境を改善できる可能性や、今の置かれている状況を客観視することで不満が少なくなることもあります。
少し行動するだけで、新しい発見や知見を得られますので、今よりも一歩だけ進んで転職活動をしてみるのもいいかもしれません。
ご参考になれば幸いです!