2020年は新型コロナウイルスの影響により、私の前職場である税務署も大きな影響を受けています。
特に確定申告前から流行したため、確定申告期限の延長や延納対応に追われています。
一方自粛要請に伴い、多くの人の給料が大きく下がることが予想される最中、公務員の給料が大幅に下がるとは考えにくいため、公務員ブランドが再評価される雰囲気が出てきそうです。
私が税務署を退職したのが2018年7月末なので、2年近く前にはなりますが、それでも「もし公務員として働いていたら・・・」との気持ちがあるのか、お話したいと思います。
1:公務員を辞めて後悔する気持ちは一切無い
2020年4月現在、私は主にライターとブログを収入源としています。
ライター業は、収入を安定させるのが難しく、最も稼いだ月の2/3程度の収入で現在は生活しています。
また、本ブログの収入も多少あるのですが、新型コロナウイルスの影響で収入は1/3くらいまで落ち込んでいます。
そのためブログやアフィリエイトで生活している人も、新型コロナウイルスの影響は受けており、これらの職業は決して不況に強い職とは言えないことが証明されました。
ただそんな状況でも、「公務員に戻りたい」と思う気持ちは一切ありません。
理由は簡単で、不景気になった程度で後悔するくらいの安易な考えて公務員を辞めてはいないからです。
正直、生活できる程度の収入を40年間確保したいなら、公務員に勝る職業はありません。
でも人生をもっと豊かにしたい気持ちがあり公務員を辞めたので、公務員の職場環境が180度変化しない限り、後悔することはないと思います。
2:不景気になるほど公務員バッシングは強くなる
公務員は不景気になるほど人気が出る職業ですが、公務員需要が高まるのに比例して、公務員バッシングの件数も増加します。
官僚はメディアから日々叩かれますが、官僚自身が仕事上で一般の国民の対応をすることはありません。
しかし税務署や役場の窓口に立つ現場の公務員は、どこかの公務員が不祥事を起こすたびに国民から苦情を直接言われます。
税務署が、税務署の不祥事について苦情を言われるのは当然であり、真摯に受け止めるべきです。
ただ苦情を直接言いたい人は、政治家の不祥事やゴシップ記事でも現場の職員に文句を言いに来ます。
また人の気持ちを理解できる人ほど、バッシングに対応できないため、心を壊す職員は意外と多いです。
なのでお金だけで公務員の道を選ぶ場合には、公務員でやりたいことがある場合や、メンタルが強い人じゃないと後悔するのでは?と私は経験上思っています。
3:非常事態でも通常通りに働くことを要求されるのが公務員
公務員と一括りにしても、国家公務員と地方公務員に分かれますし、仕事内容もバラバラです。
しかし共通していることといえば、非常事態でも通常通りに働くことを要求される点。
私は東日本大震災の時、税務署の現場で働いていました。
3月11日は確定申告の最盛期だったため、多くの人が相談会場におり、地震発生したあと会場にいた職員は、相談会場からの避難するように相談者の人を案内してたそうです。
ただ一定数の相談者は、そのまま申告書作成を再開し、その場を離れようとはしません。
大きな地震があった直後でしたが、「今日しか申告書を作成する時間がない」との理由から、そのまま会場に残ろうとしました。
(さすがに全員会場から退去させたみたいですが)
また週明けの3月14日以降も計画停電などがあっても、確定申告相談対応を再開され、その後の対応に追われていました。
正直、税務署の緊急時の対応は、地方公務員に比べるとまだ優しいです。
役所で働いている公務員は、連日遅くまで仕事を行いつつ、市民の相談やクレームに対処しなければなりません。
それでいて、東日本大震災時は、公務員の給料が数年間カットされました。
「公務員なんだから当たり前」と思うかもしれませんが、働いても給料が下がることに平然と納得できますでしょうか?
しかも緊急時には、平常時よりもさらに忙しくなりますので、自分の身を守る行動をしにくくなるのが公務員です。
4:公務員でも会社員でも好きじゃないとやってられない
公務員は会社員と比べれば、身分は保証されています。
優良企業で就職先としても人気だった東電は、東日本大震災により、評判が地に落ちました。
日本が世界に誇る自動車メーカーも、新型コロナウイルスの影響により車が売れません。
そう考えると、公務員の身分の安心感は圧倒的なのがわかります。
ですが、お金のために働いて楽しいでしょうか。
お金は大事なのは百も承知です。
ただお金のために、50年の長い労働人生を面白みのない職場で過ごすことに耐えられるでしょうか。
人によって感性は違いますので、公務員で働くこと自体は否定しませんし、私自身就職先として公務員を選んでいます。
ただ私は約12年間、税務署で働き続ける中で、「ここまま公務員として過ごすのは違う」と思い、30歳の時に公務員を辞めました。
職の安定を求めるのもいいですが、人生を豊かにする選択肢についても検討してみてはいかがでしょうか。
ご参考になれば幸いです!