確定申告期間の税務署は、本当に混雑します。
税務署職員に相談しようと思い税務署に行っても、直ぐに相談できるわけではありません。
また、会社員・公務員の人の多くは土日休みなのですが、税務署は例外を除いて平日しか対応していません。
ただ、そんな時に最初にすべきことは電話での相談。
国税庁は各国税局で相談センターを設置しています。
確定申告期間の電話相談も混雑しますが、一工夫するだけで便利且つ効率的に使うことができます。
国税庁の組織自体が閉鎖的なので情報が中々外部に出てきませんが、元税務署職員としてお伝えした情報がありますので、そちらを重点的にご紹介します!
※もし最初から税務署に来署して確定申告をされる方はこちらをご覧ください。
1:確定申告期の電話相談は遅くても1月までにしないと混雑する
確定申告期間の相談は、本当に多いです。
私が税務署に配置になった10年前までは、まだ相談センターがありませんでしたので、部署単位で毎日100件の電話相談があることも普通でした。
現在は相談センターが原則相談対応をしていますので、昔よりも電話は繋がりやすくなっていますが、それでも確定申告期間にすぐに電話が繋がることは稀です。
電話対応は原則職員が対応しますが、確定申告期間中に関しては臨時措置として税務署が税理士会に依頼して税理士も相談センターで対応することもあります。
が、中には横柄な対応をしている税理士もいます。
(もちろん職員にもいます)
苦情が相談センター終了することはなく、相談者の管轄税務署がその引き継いで苦情対応をすることになるのが職員時代は大変でした。
もし、そんな相談担当者と当たった場合には職員を変えてもらうことが一番なのですが、周りの職員も相談対応をしているためできません。
なので、変な職員への対策としては他局の税務署に電話することをオススメします。
相談センターは各国税局で1か所なので、同じ国税局管内の税務署であれば電話の繋がりやすさは似たようなものです。
- 札幌
- 仙台
- 関東信越
- 東京
- 金沢
- 名古屋
- 大阪
- 広島
- 高松
- 福岡
- 熊本
- 沖縄(国税事務所)
なので、もし電話が混雑している場合にはまったく別の税務署に電話してみてください。
例えば、東京の麹町税務署に電話をして繋がらない場合には、北海道の函館税務署に電話すると繋がったりします。
もちろん実際に函館税務署に電話をするのではなく、電話したあとの音声ガイダンスで相談センターを選択すれば問題はありませんので。
2:確定申告期間の電話は朝一、昼のど真ん中、16時過ぎ
といっても、質問したいと思ったタイミングが2月以降でしたら確定申告期間中に電話するしかないですよね。
確定申告期間中の電話は繋がりにくいのですが、それであっても比較的電話が繋がりやすい時間帯は存在します。
おすすめの時間帯は3か所あります。
- 8時30分ジャスト
- 12時40分ごろ
- 16時10分ごろ
チャンス1:8時30分ジャスト
税務署は8時30分に開始します。
電話対応も8時30分からです。
なので8時30分の時点では相談している人数はゼロ人。
そのため、電話が繋がりやすいのは8時30分です。
しかし、それを知っている人がいるので5分遅れただけでも致命的になることがあるので注意してください。
本当に8時30分ジャストを狙うことが大切です。
チャンス2:12時40分ごろ
お昼の時間帯の電話はどうしても混雑します。
特に12時ちょうどや13時前などは昼休憩開始や午後の仕事始めのタイミングなので、電話しやすい条件が整っており、こぞって税務署に電話をします。
しかし、12時20分や40分などお昼でも中途半端なじかんであれば電話が繋がる可能性はあります。
注意すべきポイントは0、15、30、45と区切りのタイミングです。
一番必要な感覚は、電話をかけにくい感じる時間帯を選ぶこと。
たったそれだけでも、電話の繋がりやすさは変わってきますので。
チャンス3:16時10分
本当は17時手前と言いたいところですが、それだと17時になって電話回線が遮断される可能性があります。
(17時になると17時以降に新規で電話が繋がることはありません)
ですので、夕方であれば16時10分ごろをおすすめします。
16時だと電話をする気持ちになりますが、10分過ぎると、「明日でいいかな」と諦める人がいます。
逆に16時30分以降だと「もう税務署が終わっちゃう」と電話をする人が増えますので、その間の隙間時間を考えてください。
3:電話相談センターの職員は税金の専門家とは限らない
電話相談センターは、税務署に在籍した職員が対応しますので現場経験があります。
(相談センターは部署の一つと考えてください)
しかし、職員の質・量ともに満足できる水準に達しているかは微妙です。
なぜなら、税務署職員は担当する税金以外の知識が乏しいからです。
法人税を取り扱う法人課税部門は、法人税には詳しいですが、所得税の知識は乏しいです。
また、電話相談センターは、それらの職員をごちゃ混ぜにしているので、担当以外の税金の回答をする職員も少なくありません。
もちろん優秀な職員も配属されていますが、「ちょっと回答が怪しい」と思ったら別の職員に変わってもらうのも選択肢です。
4:態度が悪い職員が対応する場合には名前と部署の確認を
横柄な対応をする税務署職員は、残念ながら存在します。
私も税務署時代に近くの席で電話対応している職員が、あまりにも失礼な態度を取っていることに苛立ちを覚えることもありました。
そんな変な職員への苛立ちを少しでも軽減するために、電話の最初に職員の名前を確認してください。
税務署では、接遇研修等で最初に名前を名乗るように指導されています。
なので、最初に名前を名乗らなかった場合には対応について少し疑問を持ってください。
(毎回名前も言うのが面倒で所属部門名だけ名乗る人もいますが)
ただ、名前を確認するにはけっしてクレーム目的ではありませんで、ご注意ください。
名前を確認する一番の理由は、責任の所在を明らかにすることです。
対応の悪い職員に限って責任から逃げようとします。
なので相談対応をした職員が誤指導した場合にも、理由をつけて逃げようとします。
なので最初に名前を確認することで逃げることに対しての牽制効果が目的です。
そうすることで相手の対応を良くする狙いがあります。
ただし、あからさまに「あんたなんて名前なの」とは聞かないでください。
その場合「めんどくさそうな相談者だな」とマイナスのイメージを持たれてしまいますので回答もあやふやな答えが返ってくることも。
ですので、
みたいな感じで、自分も誰かに説明しないといけない理由を伝えることが効果的。
そうすれば職員も悪い対応にはなりませんので。
5:対応が丁寧な職員ほど電話対応がしない現実
電話相談センターに所属する職員全員が、悪い職員ではありません。
知識が豊富な人もいれば、尊敬できる人が相談センターに配置されたこともあります。
しかし、職員として能力が高い人が優先的に相談センターに配置されることはありません。
民間企業で、脂の乗った30代40代の職員をコールセンターに配置しようとしますでしょうか。
しませんよね。
それと同様です。
税務署でも基本的に輪番制にはなりますが、相談スキルが高い人ほど相談会場に出たり、必要な事務に没頭します。
なので、相談事務は優先度が低いのが現状です。
が、それを差し引いても自宅から電話で解決できるなら時間的にも一番効率がいいのは事実。
なので、今回のポイントに注意して電話相談をしてください!
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- 確定申告の相談はできれば1月までに
- 朝一、昼の真ん中、終わり直前がねらい目
- 混雑時は電話する国税局を変更する
- 税務署の職員の名前を確認する</p></div>
ご参考になれば幸いです!