自己啓発本は毎月新刊が登場しますし、無くなることはありません。
私自身仕事を始めた当初から割と自己啓発本を読んでいましたが、沢山の本を読んでいくうち、「読んでも身に付くものがないな」と思ってからは、読む量は少なくなりました。
結論を申し上げると、自己啓発本を読んだことにより、社会人として成長できる可能性は1%程度。
1%の望みを可能性が高いと思う方は自己啓発本を読み続けていいですが、望みが薄いと感じたら読むのをやめた方がいいかもしれません。
1:99%の人は本を読んでも行動に移さない
自己啓発本を読んでも意味がないと言える一番の理由は、本を読んだだけで満足して終わってしまうことがほとんどだからです。
⑴ 読むだけでスキルが身に付くと思ったら大間違い
本を読んだだけでは、何も身に付きませんし、逆に読んだだけで身に付いたと勘違いする方が多いです。
数学の公式を教えてもらっても、実際に練習問題を解かないと計算式を覚えないですよね。
それと同じです。
自己啓発本に書いてある内容はともなくとして、書いてあることを実行しない限り、目標を達成することなんて不可能です。
⑵ 行動に移して初めて本を読んだ効果が出る
何事も行動しないと、成果は出ません。
営業職の人が会社内に居ても売り上げは伸びませんし、野球理論を熟知しているオタクが強豪校の選手よりも野球が上手いことはありませんよね。
極端な話、何も考えないで行動する人の方が、本を読んだだけで満足する人よりも社会人として成長する可能性はあります。
それくらい行動に移すことは大事であり、行動に移さないと本を100冊読んでも意味がないのです。
⑶ 行動に移せないからダイエット本は永遠になくならない
ダイエット本は毎年必ず新しい方法が登場しますが、定着したダイエット本は存在しません。
正直、ダイエットは運動・睡眠・食事をバランスよくしていれば、標準体重から外れることはありません。
またよほど変なダイエット法で無い限り、ちゃんと実践すれば痩せますので、効果が無いと思っているのは、ダイエットを断念している人が圧倒的に多いのです。
減量中の誘惑に負けそうになるのはわかりますが、ダイエット本を読んだだけでは誘惑に勝つことはできません。
2:体験談はあくまでも著者のみが成功した事例
自叙伝は読み物としては面白いですが、それを参考にしてもほとんど意味がないです。
なぜなら自叙伝の内容は、その人であったから成功した例であり、あなたが実践しても成功するとは限らないからです。
⑴ 著者が天才なら凡人が真似しても再現できない
芸能人や著名人の自叙伝や自己啓発本は良く売れますが、個人的に成果は懐疑的です。
理由としては、芸能人や著名人は成功者であり、自分のような凡人が同じことをして成功するとは思えないからです。
もちろん著名人の多くは努力を重ね、その立場に上り詰めた人がほとんどかと。
ただ一方で、努力の方法性が間違っていなければ、行動の積み重ねることで、才能がない人でもそれなりの成功を掴むことは可能だと思っています。
⑵ 珍しいストーリーほど一般の人には当てはまらない事例
映画化もされた『ビリギャル』は、偏差値30台の女子高生が名門大学に合格するまでのサクセスストーリーを描いた、実話に基づいた作品です。
ビリギャルが勉強を頑張る動機になったのであれば、本を読んだ価値はあります。
ただビリギャルを読んだだけで、学力が向上するわけではありません。
もし本を読んだだけでビリギャルの本質を理解出来た人は、そもそも頭がいい人。
私の情報収集不足なだけかもしれませんが、ベストセラーになったビリギャル効果で、偏差値30台から名門大学に合格した例を知りません。
(いらっしゃるかもしれませんが、、)
つまり書籍化する内容は、それだけ珍しいケースであり、万人には該当するやり方ではないことが多いのです。
⑶ やる気を出すために自己啓発本を読むのはアリ
ここまで否定的な意見を書いてきましたが、自己啓発本を否定するわけではありませんし、私は今でも自己啓発本を読みます。
私が自己啓発本を読むのは、本の内容に感銘を受けることが少なくないからです。
(2019年ならプロゲーマーの「ときど」さんの『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』が面白かったです)
心を動かされる本を読んだ後は、行動しようという気持ちになりますよね。
ロッキーの映画を観終わった中学生が、シャドーボクシングをするような感覚ですw
大人でも同様な感覚を味わうことができますので、落ち込んだ時ややる気が出ない時のカンフル剤として読むのはアリだと思います。
3:自己啓発本を読むなら長年売れ続けている本を選ぶべき
自己啓発本を読むなら、昔から長年売れ続けている本を読みましょう。
自己啓発本とは少し違いますが、『孫子の兵法』は2000年以上前にできた書物ですが、今も愛読している人が多いです。
⑴ 流行した本が定着しないのは効果が無かったから
毎年本のベストセラーが紹介されますが、数年連続でランクインする作品はほとんどありません。
最近の例外としては、アドラー心理学を書いた『嫌われる勇気』くらいだと思っています。
本当に効果がある本は、流行が過ぎても売れ続けます。なぜなら本にそれだけの価値があるからです。
また自己啓発は、流行ではなく人間の本質について語るケースが多いのです、数年程度でやり方が陳腐化することはありません。
つまり少々失礼な言い方をすれば、一時的に売れた本は定着するには至らなかった内容と言い換えることもできます。
⑵ 長年売れている本は効果があるから読まれ続けている
ベストセラーにならなくても、毎年一定数売れる本は存在します。
例えば松下幸之助の『道をひらく』は、昭和43年に刊行されて以降、今の書店に行けば置いてある自己啓発本です。
松下幸之助のネームバリューが、本の売り上げを伸ばしていることは否定しません。
ただ昭和43年から50年以上経過しても売れ続けているのは、それだけ愛読する人がいることを意味します。
⑶ 抽象的な言葉を自分に当てはめる練習が一番重要であり大変
私が本を読むときに大事だと思っているのが、書いている内容を応用する力。
書いてある内容をそのまま活用できればいいですが、その通りにやっても意味がありません。
「2×3=6」の計算式を覚えても、掛け算の仕組みを理解していないと「2×4」の答えを出せませんよね。
本も同じです。
書いてある内容の本質を理解できなければ、実生活に応用することは難しく、読んだだけで終わります。
また具体的な事例を提示してくれるとわかりやすいですが(例:朝バナナダイエット)、昼と夜に暴飲暴食をすれば、痩せるとはありません。
一方で、「健康的な食生活」は抽象的ですが、自分なりに健康的な食生活を考えて実践すればダイエットも成功します。
4:本すら読まないのは問題外。読まないなら行動するしかない
恥ずかしながら、最近の私はYouTubeやニコニコ動画の誘惑に負けて本を読む時間が減っています。
それくらい動画視聴は楽で、本を読むことはハードルが高いです。
ただ本は、著者のエキスが詰まった作品であり、本の中身を理解すれば、値段の十倍以上の価値を見出すことも可能です。
本を読んだだけで、年収が増えることはありませんが、本すら読まない人が成功するとは思えません。
本を読まないでも成功している人は、本を読む時間すら行動に充てている人であり、実践経験を積んでいる人。
つまり、最終的に行動しない人が、成功することはないのではないかと。
本を読むことが目的になっている人は、自分の目的を達成する手段の役に立ちそうな本を選びましょう。
本を選ぶ作業も、成功するためには必要な力ですので。
ご参考になれば幸いです!