私自身は男性であり、幸いなことに差別的な扱いを受けたことは(ほぼ)ありません。
もちろん差別はダメですし肯定する気もありませんが、現実問題として社会で差別はなくなりません。
また、公務員は国民全員と接する可能性がある仕事です。そのため、対応する相手を選ぶことができません。
したがって、ある程度の差別は受け入れる覚悟が公務員には必要になります。
1:公務員が対応する国民の多くは昔ながらの考えが残る高齢者
高齢者の方々の多くは昔ながらのままの考えの下、行動しています。
そのため、どんなに丁寧に対応しても公務員=楽をイメージする方からは、事あるごとに嫌味を言われます。
また、私が現役時代、私より年上の女性の先輩が高齢方から「男性職員に相談したい」と言われたため、私が代わりに相談対応をしたことがありました。
その先輩の対応には問題は無く、苦情になるような発言なども一切ありません。
また、相談者自身も悪気があったわけではありません。女性=話が分からないとの固定観念が相談職員を変更させるように仕向けました。
もちろん全ての高齢者の方に該当する話ではありませんが、100人いれば1人くらいはそのような考え方を持つ人もいますので、公務員にはそのような方々と対応するとの覚悟は必要です。
2:公務員は対応するお客さんを選別することは許されない
公務員は国民全体の奉仕者ですので、全員に平等に接しなければなりません。
民間企業であれば、クレーマーの入店拒否などの対策はできますが、公務員は受け入れることが前提です。
そうなると、どうしてもクレーマー対応が多くなってしまうのが公務員の性(さが)。
税務署職員の転勤時には、書類の引継ぎと同様に要注意人物の引き続きもあったくらいです。
3:職場内の男女の対応が100%同じになることはない
セクハラやパワハラは職場内の重要な問題ですが、実際問題として、職員の男女間で多少なりの対応の違いはあります。
例えば、重い荷物運びは男性職員が優先されますし、(さすがに今は少なくなりましたが)飲み会の際には雰囲気として女性職員が幹部の近くになることもあります。
また、服装も男性はスーツ姿ではないと明らかにおかしいですが、女性職員はラフな服装でも全然咎められないのも、男女間の差と言えば差。
一方で、きわどい質問をする上司や、先輩の女性職員から若手男性職員に対して男性らしさについてツッコまれることも。
公務員の職場全体として改善しようとしている努力はありますが、それが100%改善はできないと思っています。
ですので、大なり小なり男女間で差はあることは事前に想定し、認識しておく必要があります。
4:社会に変化を求めるより自分で対処法を考えた方がラク
差別は社会全体で無くさなければいけませんが、社会が即座に変わることはありません。
そのため、自分自身で護身術や対処法を考えて行動することが、現実的な手段です。
男性だけが重い荷物を持つことに疑問を思って提言しても、おそらくその風潮が変るのは10年後20年後でしょう。
なので、「なんで男性だけが」と心の中で思っていても、自ら進んで重い荷物を持つ行動に移した方が労力も周りへの影響も少ないです。
また、(過度なセクハラとうは論外として)上司からのきわどい質問に関しても、上手いいなし方を覚えた方がラクですし、正直上手いいなし方は周囲から評判されることも少なくありません。
どうしても譲れない部分は主張すべきですが、主張がすべて通るほど甘い世界ではないのかと。
それなら、自分の周りだけでも平和に暮らせるような処世術を身に付けた方が「楽」です。
5:公務員の中でも職種で雰囲気は180度変わる
公務員と一口に言っても、無数の職種があります。
また、同じ職種でも勤務する場所や役職によって雰囲気は異なります。
税務署の場合、現場は割とフラットでしたが、マルサ(査察部)などがある国税局は今でも体育会系の職場です。
ですので、公務員に就職(転職)する際は、必ず希望する職種の情報に目を通すようにしてください。
なお、税務署に関しては、私の職員歴史を記事にしています。
私の体験談も一つの例に過ぎませんが、私以上に詳細に記載した記事もほとんどないかと思っています。
ご参考になれば幸いです!