公務員の待遇

国家公務員と地方公務員を徹底比較!給料と職場環境に注目すべし!

比較する女性

国家公務員地方公務員

同じ公務員ですが、所属場所が違えば給料待遇職場環境は異なります。

国家公務員と地方公務員の検討材料は、給料・待遇・仕事内容の3つです。

国家公務員と地方公務員の比較材料
  • 給料は国家公務員の方が高い
  • 国家公務員なら毎年転勤の覚悟が必要
  • 地方公務員は毎日残業をする職場環境

私は元税務署職員(国家公務員)です。

現役時代の体験談や感想を交えて、比較してまいります。

1:公務員の給与は民間企業の賃金を参考にしている

MONEY

国家公務員の給与は、民間企業の賃金を参考にしています。

公務員の給与を管理しているのは、人事院

人事院は毎年民間企業の賃金相場(※)の平均を算出し、公務員の給料を提案(人事院勧告)します。

※50人以上の正社員がいる会社が対象

人事院勧告を受けた政府はその内容を検討し、閣議決定することで国家公務員の給料が決定する流れ。

つまり、国家公務員の給料は景気に左右される収入です。

 ⑴ 公務員は人件費削減のために100万人以上減少している

平成30年(2018年)公務員の人数は合計332.8万人です。

しかし、平成12年には435.8万人が公務員でしたので、100万人以上公務員の職員数は減少しています。

平成30年度

総公務員の人数 332.8万人

国家公務員・・・58.3万人

地方公務員・・・274.4万人

参照:人事院

公務員職員数

公務員が削減されている要因としては、人件費があります。

公務員の給料は民間賃金を参考にしていますので、給料が大幅に下がることはありません。

給料を下げないで人件費を削るためには人員を減らすしかありません。

その結果、公務員の1/4もの職員がいなくなった現状があります。

 ⑵ 公務員の給料が高く感じるのは中高年の待遇と残業代が影響

確かに公務員の給料は高いです。

しかし、公務員の職員平均年齢は44歳前後であり、会社で考えると管理職になれる年齢が平均となっています。

公務員の基本給は55歳を超えないと下がることはありません。

なので、公務員の平均年齢が上がればその分平均給料も上昇することに。

また、職員が減少した影響で残業することも多くなりました。

残業代は時給換算で1.25倍支払うことになりますので、職員の時給単価も上昇します。

そんな積み重ねが平均年収の押し上げにつながり、公務員の給料は高い印象が持たれるようになりました。

 ⑶ 人員削減により公務員の職場は忙しくなった

職場の職員数が1/4も減少してたら一人当たりの仕事量は増加します。

IT環境が整ったとはいえ、公務員の仕事はアナログ作業が多いですのでそれほど作業効率が上がったとは言えません。

公務員の仕事は楽というのはただの幻想。

今の公務員の環境を知らない人が発している言葉ですので、真に受けてはいけません。

2:給与面は国家公務員の方が地方公務員より良い

給与面は、国家公務員の方が、地方公務員より良いです。

地域や、業種によって違いはあります。

しかし、地方公務員は国家公務員の給与金額を参考としているので、国家公務員の給与を超えることは少ないです。

 ⑴ 地方公務員の給与金額の目安は、国からの通知に左右される

地方公務員の給与金額の目安は、国からの通知に左右されます。

地方公務員の場合には、人事院と似た人事委員会が存在します。

(存在しない自治体もあります)

地方自治体の人事委員会が、給与を算出し、地方公務員の給料を決定します。

しかし、実際には国家公務員の給与に影響されます。

なぜなら、国家公務員の給与が閣議決定される段階で、事務次官から地方自治体へ通知があるからです。

(平たい話、「地方公務員の給料は国家公務員の給料を参考にしなさい」との意味合いがあります)

事務次官からの通知に、法的拘束力はありません。

しかし、現実には事務次官からの通知を参考に、地方議会で地方公務員の給料が決定されます。

(参照 地方公務員の給与改定の手順

地域によって民間給与は異なりますので、給与金額の調整は行われます。

しかし、現実には自治体によって大きな給与金額の差はありません。

 ⑵ 公務員の給与金額に差が出るのが手当の種類

公務員の給与金額に差が出るのは、手当の種類です。

国家公務員にしても、地方公務員にしても、手当による収入が意外とバカにないりません。

手当1 手当2

見えにくい場合は国家公務員の諸手当の概要をご覧ください。

東京近郊で働く、国家公務員で最も影響力が大きい手当が、地域手当です。

地域手当

最大2割給料が上がります。

地方公務員に関しても基本的に同様な手当てがありますが、地方自治体の場合には財政によって手当の金額に差は出ます。

また、地方自治体でも地域手当のようなものは存在しますが、国家公務員のような画一的な処理はされていません。

ですので、「都心部は少し給料が高いかなー」くらいのイメージで留めてる必要があります。

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 ⑶ 地方自治体が財政難でも公務員の給与はそこまで変わらない

地方自治体が、財政難でも、公務員の給与はそこまで変わりません。

財政難で有名になってしまった、北海道夕張市職員の平均給与は5,341千円です。

平成27年公表 夕張市の給与・定員管理等についてを参照)

職員の平均年齢は43.0歳で、参考としてある他の類似団体42.6歳なので差はありません。

(平均年齢が高い・・・)

他の類似団体の平均給与が5,728千円なので、夕張市の職員給与が1割程度低いです。

しかし、財政破綻している夕張市でも1割給与が少ないだけです。

北海道では、夕張市より給与が安い自治体もあります。

地方自治体は、財政難ですが、公務員の給与を直撃するような変動が無いのが実態です。

 

3:ワークライフバランス重視なら地方公務員よりも国家公務員が良い

夫婦

ワークライフバランス重視なら、地方公務員よりも国家公務員が良いです。

地方公務員が悪いわけではありません。

しかし、国家公務員は、国直属の組織です。

国家公務員がワークライフバランスを崩したら、民間企業が真似しませんので、率先して推進しています。

 ⑴ 国家公務員の方が福利厚生の待遇は整っている

国家公務員の方が福利厚生の待遇は整っています。

国家公務員も範囲は広いので、一概には言えません。

しかし、国家公務員でも、下級組織(税務署など)の方がワークライフバランスが充実しています。

税務署を例にとると、

財務省⇒国税庁⇒国税局⇒税務署

の順で組織が下になります。

財務省勤務の職員は毎日深夜まで残業することも日常なので休暇を取ることは難しい環境です。

逆に税務署は上級機関(国税局や国税庁)から制度の遂行を促されるため、政府がワークライフバランスを謳えば積極的に有給休暇を取得するよう促され、また男性の育児休暇も目標数値を設定されています。

 

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判断は難しいですが、自ら組織を動かせない反面、制度実施のアピールの場としても利用されるので休暇等は取得しやすい環境にあります。

 ⑵ 地方公務員の福利厚生はケースバイケース

地方公務員の福利厚生は、ケースバイケースです。

理由としては、完全に地方自治体の状況に依存するからです。

法律上は福利厚生が整っています。

しかし、民間企業と同じで、実際に利用できるかどうかは別問題です。

なので、確実な福利厚生面を重視するなら国家公務員に軍配は上がります。

 ⑶ 地方公務員で楽をしている人の話を聞いたことがない

地方公務員で楽をしている人の話を聞いたことがありません。

公務員=楽とのイメージがあります。

ですが、実際に楽な仕事している公務員を、知り合いに持っている人はいません。

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地方公務員は残業時間を100時間超える話も珍しくありません。

以前私も寄稿した『今日は社畜祭りだぞ!』にも毎月100時間を超える残業を行った地方公務員の実態が書かれています。

 ⑷ 国家公務員は上級機関になるほど残業が多くなる

国家公務員は、上級機関になるほど残業時間は多くなる傾向にあります。

私の同期で、財務省に出向した人は、初日で夜中の12時まで仕事をしていたそうです。

私も、税務署勤務で残業をしていた時期はありました。

それでも、税務署で100時間を超える残業をしたことはなかったです。

なので、財務省や国税庁などの上級機関になるほど、残業が多くなります。

 ⑸ 国家公務員のデメリットは転勤族なこと

国家公務員のデメリットは、転勤族なことです。

ワークライフバランスで考えた場合、国家公務員の方が良さそうに見えます。

しかし、転勤が確実にあるのが、最大の難点です。

キャリア採用の場合にはキャリアを積むための出向(財務省から大阪国税局などへ)することはありますが、そこまで頻繁にありません。

逆に、癒着を防ぐために納税者や住民と接する機会が多い現場では、数年に1度は必ず転勤があります。

(税務署は1~4年で転勤)

税務署であれば、各国税局で管轄範囲は決まっていますが、県越えすることは普通です。

因みに、組織は持ち家を持っているか否かは関係ないので、家を建てた翌年に通えない場所への転勤もあったりします。

 

4:公務員の職種はバラバラだが、環境面は国も地方も似ている

公務員の職種はバラバラだが、環境面は国も地方も似ています。

国家公務員でも同じ仕事はありませんし、地方公務員も同様です。

 ⑴ 国家公務員と地方公務員の職種は無数に存在する

国家公務員と地方公務員の職種は無数に存在します。

税務署、法務局、自衛隊、国土交通省etc…

地方

教職員、警察官、市役所、消防士etc・・・

税金関係などの括りでは似た業種もありますが、国税である相続税を地方自治体が行うことはありません。

事務職との括りもありますが、当然ながら作業内容は違います。

また、同じ事務をすることを長期間続けることは少なく、他部署への異動は普通なので一つのポジションに固まる可能性は少ないです。

 ⑵ 公務員はどこも閉鎖的な空間で仕事をしなければならない

公務員は、どこも閉鎖的な環境で仕事をしなければなりません。

国家公務員と地方公務員が一色単にされる理由に、閉鎖的な環境があります。

公務員として一番やってはいけないのが犯罪(当たり前)ですが、その中でも癒着は最も信頼を失う行為です。

あまり対策をしていないように思われますが、公務員は不祥事が起こるたびに再発防止策が練られ、大きな事件(贈賄など)が発生する度に民間の人との交流が制限されます。

税務署で言えば、OBの税理士の先輩と飲む機会があると事前に届け出が必要な場合もあります。

そのくらい実情としては閉鎖的な環境にならざるを得ないです。

5:公務員はメンタル関係の休職者が多い職場

公務員は休職者が多い職場です。

特に、地方公務員の病気休業者は明らかに多いです。

地方公務員のメンタルヘルスと 公務能率の維持・確保についての資料によると、平成27年度の地方公務員10万人の中で2406.9人が長期病休者となっています。

その内、精神及び行動の障害の人数は1301.3人となっているため、1.3%の職員が精神的に体調を崩していることに。

公表されている数字は、30日以上の長期病休者の人数です。

短期的に体調を崩す人や、慢性的に疲労を感じている職員はこの数字以上に在籍します。

6:国家・地方公務員の地位に囚われず職種で決めるべき

国家・地方公務員の地位に囚われず、職種で決めるべきです。

就職先として公務員を選ぶとき、国家公務員と地方公務員を別々に考える人はほとんどいません。

私自身、国家公務員・地方公務員の両方の採用試験を受けました。

受験当時は、国家公務員と地方公務員の差など、何も考えていなかったです。

しかし、いざ働いてみると、自分のイメージ違う職場がそこにはありました。

私は、税務署職員(国家公務員)として12年以上働きましたが、12年以上働いた身としては、公務員の職業が悪い環境下にあるとは思いません。

ただ、同じ仕事内容でも、やりがいを感じるかどうかは人それぞれ。

自分の優先したい目的をハッキリさせていないと後悔します。

ネットで情報を集める時は、サイト運営者が元国家公務員なのか、元地方公務員なのかを確認してください。

そうしないと、公務員の実態を誤解するかもしれませんので。

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ご参考になれば幸いです!