公務員の給料はまた増加します!
私は元公務員なので、ちょっと不思議な感覚です。
そう疑問に思われる方も多いと思いますので、令和元年の人事院勧告のポイントについてご説明します。
※実は中高年の公務員の方が年収は増加しています。
1:人事院勧告とは国会と内閣へのアドバイス
人事院勧告とは、人事院が国会と内閣への助言です。
公務員の給料は政府に決定権がありますが、政府が闇雲に公務員の給料を決めることはできません。
そのため、公務員の人事を担当する人事院が民間賃金を調べ、公務員の給料の目安を決めます。
政府は人事院勧告に必ず従う必要はありませんが、ほとんどが人事院勧告通りに決まるため、実質的に人事院勧告=公務員の給料の増減が決定することになります。
2:令和元年の人事院勧告で恩恵を受けたのは中高年!?
令和になって初めての人事院勧告で、公務員の給料は上がることになりました。
注目すべきは2つの項目です。
- 初任給と若年層の月給UP
- ボーナスUP
本年は、民間における賃金の引上げを図る動きを反映して、本年4月分の
月例給について、民間給与が国家公務員給与を平均387円(0.09%)上回る
結果となりました。そのため、初任給及び若年層について俸給月額を引き上
げることとしました。
また、特別給(ボーナス)についても、民間事業所における昨年8月から
本年7月までの直近1年間の支給割合が公務を上回ったことから、年間4.5
月分に引き上げることとしました。
6年連続となる給与の引上げは、職務に精励している職員にとって、士気
の一層の向上につながることと思います。職員各位におかれては、行政サー
ビスの更なる向上を図るため、引き続き、全力で職務に取り組んでいただく
ようお願いします。
私が税務署に採用されてから最もボーナスが少ない時期(平成22年以降)は、ボーナスは月給4か月分を割っていました。
そのため、今回の人事院勧告で、当時よりも0.05か月分もボーナスが増加していることになります。
参考:令和元年人事院勧告
また、ボーナスの金額は月給に対応するので、給料が高い中高年の方が実は恩恵が大きいです。
- 若年層の月給1,000円増加⇒年収1.2万円増
- 基本給40万円の中高年⇒ボーナス0.05か月分で2万円増
3:今後一定期間は公務員の給料は上がり続ける
景気が悪いと言われていますが、人事院が指標とする民間企業は従業員が50人以上いる会社です。
そのため、大企業が業績を伸ばした方が公務員の給料は上がる仕組みです。
ただ、日本は超高齢化社会なので、確実に経済は右肩下がりです。
民間の賃金が下がれば人事院勧告で公務員の給料を下げることを指示しますので、将来的には公務員の給料は頭打ちになるでしょう。
となると、今は禁止されている副業が解禁になる可能性があります。
参考:公務員(税務署)が何故未だに副業禁止なのかを解説します!
これから公務員を目指している方は、少し先の将来も考えて選択してください。
ご参考になれば幸いです!