希望を持つのは自由ですが、実際に年収1000万円以上の人と結婚するのは難しいでしょう。
不可能ではないのですが、そもそも「年収1000万円以上欲しい」と言っている人に対して「俺1000万円収入あるけど」と手を挙げる人はいません。
実際にそんな人がいたのなら余程モテないのでしょう・・・
年収は一つのステータスです。それだけで評価されるべきではありませんが、少なくても1000万円稼いでいる生活力はあります。
国税庁が公表している民間給与実態統計調査結果(H28年分)によると、給与所得者の年収1000万円以上の人は全体の4.2%。
そう聞くとまだ多いと思うかもしれませんが、給与所得者全体での数字です。
4.2%の中で未婚者にすればその人数は更に減少します。また、男女で分ければ更に結婚相手は減ります。
男女別で考えれば、結婚相手として年収1000万円の人は1%もいないのが現実です。
それでも、『年収1000万円』って響きに憧れることに関しては理解できます。
なんか「デキる人」って感じがしますよね!
ですが、年収1000万円のどこがいいのかは具体的に誰もわかっていません。
(1000万円欲しいという人がそんな考えを持っているとは思えませんが…)
なので、どうして人は年収1000万円にこだわるのか考えてみました!
1 年収1000万円はキリがいいだけ
結論から言うと、年収1000万円の意味は何もありません。
単純にキリの良い数字だからです。
10,000,000円
数字7桁あるのが理由の全てです。
男子100M走で9秒台が注目されましたが、興味のない人からすれば10秒フラットと9.99秒は0.01秒しか違わなく、何がそこまで騒ぐのかが理解できないと思います。
(私は陸上をしていたので9秒台には興奮しましたが(笑))
年収1000万円も同様です。
7桁に到達した数字ではありますが、999万円の人と何が違うのかと言えば1万円収入が違うだけでそれ以外何も変わりません。
単なるステータス(見栄え)の問題です。
2 年収1000万円は手取りで600万円くらい
年収と所得は違います。
年収は単純な収入です。
給料から社会保険料や年金、所得税・住民税などの税金が差し引かれるので、実際に手元に残るのは6割くらいになります。
仮に手元に600万円残ったとして、月50万円です。
年収1000万円だから毎月手元に80万円入ると勘違いしている人います。
ですが、実際に手元に残る月50万円で家賃30万円のマンションに住むと、残りの生活費は差引20万円しか残りません。
そこから10万円貯金するなら、残りの10万円で1月生活する必要があります。
月10万円の金額だったら一人暮らしの新卒と生活水準は変わりませんよね。
3 月100時間の残業する人の時給は低い
年収1000万円で勘違いされるのが労働単価です。
9時5時勤務なら別ですが、銀行員やSEなど苛烈な環境下での1000万円の時給は実はそこまで高くありません。
・ 週6日勤務+月100時間残業の年収1000万円の場合
週6日勤務×52週≒300日
300日×8時間=2400時間
月100時間の残業×12月=1200時間
2400+1200=3600時間
年収1000万円÷3600時間=2777円/h
実際の残業代は時給の1.25倍、深夜残業(22時以降)も1.25倍なので実際の時給単価は2600円~2700円になります。
約2700円だと多く感じるかもしれません。
ですが、このれいだとどうでしょうか。
・ 週5日、残業ゼロ、月30万円、ボーナス4月分の場合
週40時間×50週=2000時間
30万円×12月=360万円
360万円+120万円=480万円
480万円÷2000時間=2400円/h
残業ゼロの年収480万円と週6勤務・残業月100時間の1000万円を比較するると、時給換算では300円しか違いません。
そう考えると年収1000万円の人でも単純に労働時間が長いだけで、実際には一般的な人とそう大差がないとわかると思います。
逆を言うと、年収500万円(週40時間勤務)の人が月残業100時間すれば年収800~900万円くらいにはなります。
なので、残業代を支給する会社(公務員)の場合には残業したがる人が多いんですけどね(苦笑)
4 物価が違えば当然1000万円の価値も変わる
年収1000万円あったとしても都心1等地で住むことはできません。
頑張って月20万円の家賃ですが、それだと贅沢をして過ごすことは不可能です。
逆に、田舎で年収1000万円なら贅沢できます。
家賃5万円でもそこそこ広いマンションに住めますし、月20万円の家賃から移っただけで年間180万円(15万円×12月)の支出が抑えられます。
そう考えると、地方の年収600万円と東京の年収1000万円の生活水準はそこまで変わりがないことがわかると思います。
(税率は1000万円の方が高いので)
それだけ生活する上での物価は重要です。
ネット環境が整っている現状でそれほど情報格差はありません。
だとすれば年収だけではなく、どこで・いくら稼いでいるかを考えなければ正確な比較はできないのです。
おわりに
女性が「年収1000万円の男性と結婚したい」と発言するのと、
男性が「キレイな女性と結婚したい」と発言するのは何となく似てますよね。
どちらも異性からすれば「ふざけんな」と言いたくなる一方で、同性から見ると「その気持ちわかる♪」となったりもします。
別に1000万円にこだわってもいいですが、自身がそれに見合う魅力を身に付けなければ無理です。
白馬の王子様を待つように年収1000万円の男性は突然目の前には登場しません。
実際には白馬の王子様の目に留まる魅力があって、はじめてお出迎えしてくれるのですから。
ご参考になれば幸いです!