「今年も指名されなかったな~」
1億分の1の確率でも指名されるかもしれないとドキドキするのがプロ野球ファンあるある(笑)
そんなこと99.99999999%ないんですけでね。
(0%ではない(`・ω・´))
ドラフト指名でたまにあるのが入団拒否
元々好きな球団以外からの指名や下位指名の場合にたまにあります。
近年最も入団拒否が多いのが日本ハム。
北海道に移転後でも3人の選手が入団拒否をしています。
その中の1名については、元々上位指名でなければ入団拒否すると明言していました。
でも、日本ハム承知の上で下位指名をしたので、「強行するな!」や「指名されたら入団しろ」と当事者以外での口論がネット上に湧きおこりました。
個人的には高卒で入団した方が活躍できる確率は上がると思っていますが、【職業プロ野球選手】として考えるのなら大学進学や社会人野球を経て入団した方が収入は安定します。
実際にどの程度収入が違うのかご紹介したいと思います!
1 お金で考えれば下位指名拒否は合理的
「指名されたら入団しろ」との声もありますが、プロ野球を【職業】とした場合はどうでしょうか。
ドラフト1位指名の選手は
- 契約金 1億円
- 年俸 1500万円
- 出来高 5000万円
が最高クラスの評価です。
高校生が最高の評価をされることは少ないので、1年目から活躍できる大学生・社会人選手のみが評価されます。
それが、高卒下位指名になるとどうでしょうか。
- 契約金 2000万円
- 年俸 500万円
- 出来高 なし
これが普通です。
「契約金2000万円貰えればいいだろうが!」の気持ちもわからなくはないですが、ちょっとそれは違います。
仮に高校生時点で下位指名クラスの評価だったとしても、大学進学して評価を上げる選手はたくさんいます。
もし、高卒ならドラフト6位程度の選手が大卒でドラフト1位相当の評価を受けたらどうでしょうか。
高卒(ドラ6) | 大卒(ドラ1) | 差額 | |
契約金 | 2000万円 | 1億円 | 8000万円 |
年俸 | 500万円 | 1500万円 | 1000万円 |
出来高 | 0円 | 5000万円 | 5000万円 |
単純比較は出来ませんが、合計1億4000万円の違いが生まれます。
高卒1年目から活躍すれば年俸は上がりますが4年間で1億4000万円を稼ぐのは至難の業です。
そう考えるとわざわざ高卒で下位指名されなくても大学進学して上位指名された方が金銭的にも合理的ですよね。
2 下位指名の選手は2軍の試合にすら出場できない
プロ野球選手の支配下登録は70人です。
厳密には育成選手もプラスされるので、70人以上選手を保有している球団もあります。
ただ、1軍登録できる選手は28人ですので、約40人は2軍生活になります。
2軍でも試合はありますが、当然ながらスタメンは9人(DH含めて10人)
つまり大半の選手は2軍のスタメンにすら出場できません。
スタメンに選ばれるのは当然1軍の戦力になりそうな選手。
逆を言うと1軍の戦力になりそうな選手はスタメンにすら名を連ねることが出来ません。
では、1軍の戦力として最も遠い選手は誰か
そう、下位指名された選手です。
実際の能力は別として、少なくても球団としては能力が高いほど上位指名をします。
ですので、相対的に下位指名の評価が低いのは仕方がない部分です。
外部から見ると平等にチャンスが与えられているようにも見えますが、活躍を見せるチャンス自体もめぐってこないのが厳しい現実です。
3 高卒5年目でクビ、社会人としての能力は?
高卒1年でクビになればまだいいかもしれません。
ヒドイ表現かもしれませんが、1年間で契約金2000万円稼げたと思えば御の字です。
ですが、5年、6年と2軍生活をしてプロ野球を引退した選手はどうでしょうか。
同級生は大学進学し卒業して新卒で就職をしています。
しかし、高卒プロ野球選手はまともな就業訓練は受けていません。
プロ野球選手引退は新卒扱いにはなりません。
5年間フリーターをしていた人が、いざ正社員になろうとしても難しいのは誰もが理解しています。
それはプロ野球も例外ではありません。
4 それでも高卒選手に夢を見たい
私は生まれてからずっと日本ハムファイターズファンですが、ドラフト指名選手が育成されて1軍で活躍するのを見る時ほど嬉しい瞬間はありません。
もちろん、大谷選手などの超1流選手を見るのも好きですが、「オラのチームが育てた選手」は人一倍感じるものがあります。
プロ野球ファンはワガママです。
活躍しなければ非難し、活躍すれば年俸が高いと言います。
それでも応援するのはプロ野球が面白いから。
そのプロ野球を面白くする選手の卵がドラフト会議の指名で見ることができます。
プロ野球は本当に厳しい世界です。
5年間で新卒の半分がリストラになる会社があったらとんでもないブラック企業ですよね。
それがプロ野球です。
そんな側面も知っていただくと、プロ野球が違う味わいが出るかもしれません。
ご参考になれば幸いです!